宇宙生活に役立つ生活用品を提案し、
もっと快適な「宇宙の暮らし」へ
JAXAでは、国内のすぐれた民生品及び民間・JAXA共同開発品をISSに搭載することで、日本人宇宙飛行士の支援及び任務の確実な遂行に寄与することを目的として、共同研究や民生品の採用について取り組んでいます。
また、これらの活動から生まれた生活用品が将来の有人探査ミッションや民間宇宙旅行、新しい地上ビジネスへつながることを目指しています。
2020年、米国では商業宇宙船による有人試験飛行に成功し、また民間による宇宙旅行サービスも近く開始すると言われています。一般人が宇宙に行く、そして暮らす時代の幕が開けようとしています。

ISS第64次長期滞在クルー ©JAXA/NASA
宇宙生活のQOL(Quality of Life)を向上させる
生活用品のアイデアを募集中(2020年7月)

日本人宇宙飛行士が、ISSに滞在するときに必要な生活用品は、衣類(被服)、歯ブラシ、髭剃り、耳かき、文房具など様々です。
現在、日本人宇宙飛行士がISSで使う生活用品は、NASAの生活用品カタログからピックアップしてISSに搭載されるとともに、JAXAでは宇宙飛行士の支援および任務の確実な遂行に寄与することを目的として、国内の優れた民生品もISSに搭載しております。新たな取組では、このようなISSへの生活用品搭載機会等も活用し、制約のある宇宙生活のQOL(Quality of Life)を向上させる生活用品のアイデアを募集しました。
本募集に際し、JAXAでは、宇宙飛行士がISSでの生活の中で感じているちょっとした不便や困りごと、工夫などを掘り起こし、これらをベースとしたストーリーなどをまとめた「Space Life Story Book」を公表しました。今後、同様に公募する際には、宇宙生活の利便性向上および地上課題解決にもつながる課題テーマとその解決策案(新規生活用品等のアイデア)について、企業の皆様の強みを生かした提案を募集する予定です。
宇宙生活から導き出された10個のカテゴリー

(参考)「宇宙イノベーションパートナーシップ(J-SPARC)」による、
「THINK SPACE LIFE」プラットフォームをご紹介
JAXAでは、将来を見据えた新たな発想の民間主体の宇宙関連事業の創出を目指し、共創型研究開発プログラム「宇宙イノベーションパートナーシップ(J-SPARC)」による民間事業者等との共創活動を実施しています。当該活動の一環として、宇宙生活の課題を起点に新たな生活用品やソリューション創出による宇宙と地上双方の暮らしをより良くする「THINK SPACE LIFE」プラットフォームを始動しました。
また、将来の有人宇宙探査ミッションを見据え、そこで必要となる健康管理技術の獲得を目指し、宇宙医学/健康管理技術の研究開発を国内企業・研究機関等の皆さまと共同で実施する取組みも開始しています。上記研究は、JAXAが研究経費の一部を負担する宇宙探査イノベーションハブの枠組みで実施しており、常時、技術情報の提供を受け付けています。
