国際宇宙ステーション(ISS)の無重力空間でモノが紛失してしまうという課題を解決する製品。テーブルや壁にFixpaceⓇを貼り付け、面ファスナーを取り付けにくいモノ(ナイフやフォークなどの食器、ドライバーなどの工具)を貼りつけることができます。壁側の粘着剤よりも、モノを貼る側の粘着剤の方を弱くしているので、FixpaceⓇは壁から剥がれずにモノを貼ったり剥がしたりできます。
※製品の説明は製造企業のコメントをもとに記載しています。
※製品の説明は製造企業のコメントをもとに記載しています。
製造元 | 久光製薬株式会社 |
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使用方法 | FixpaceⓇの剥離紙を剥がして壁に貼りつけ、ペンや工具、食器などを貼りつける。 |
大きさ | 1袋あたり(5枚入り):縦17cm×横19.5cm×厚さ5-10mm (1枚サイズ:縦10cm×横14cm×厚さ1.05mm) |
重量 | 9.2g/枚 |
JAXA生活用品担当が、本製品を開発いただいた企業にお話を聞きました。
Q: どんな課題に着目しましたか?
国際宇宙ステーション(ISS)の無重力空間ではモノ(作業工具や日用品など)が浮遊してしまいなくなりやすく、気づいたらポケットからモノが飛び出てなくしてしまうという課題に着目しました。
Q: 課題に対する解決策は?(製品の機能)
当社の貼り薬の技術を活かし、繰り返しモノを貼ったり剥がしたりできるテープを開発しました。モノを剥がすときにテープまで剥がれないよう、壁に貼る側とモノを貼る側の粘着強度を変えました。
Q: 地上へのどんな課題解決・ビジネスチャンス等に繋がりますか?
車内で飲み物などの転倒防止、スマホの壁に貼りつけて自撮りを行うなど、どこでも簡易的にモノを固定することができます。
Q: このプロジェクト申し込みの背景・気づきは?
宇宙を意識したワクワクするアイデア創出、開発に取り組むことで10年先、20年先のニーズに応えた新商品の開発を行うためです。
Q: 宇宙での生活用品への挑戦にあたり良かったことは?
これまで想定していないニーズ、新たな環境での商品開発といった今までの医薬品、化粧品開発では思いつかないアイデア創出ができたことです。
Q: 宇宙での生活用品への挑戦にあたり苦労したことは?
宇宙環境(微小重力下)においてどの程度のスペック(粘着強度)が求められるのか体験したことのない環境に向けた商品開発を行う点に苦労しました。
※特に断りのない限り、画像クレジットは©JAXA