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月極域探査機(LUPEX)

月の南極で水を探す

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ローバによる移動探査で
月の水の利用可能性を調査

⽉極域探査機(Lunar Polar Exploration: LUPEX 【呼称:ルペックス】)は、⽉の⽔資源が将来の持続的な宇宙探査活動に利⽤可能か判断することを⽬的としています。ローバによって⽉⾯を移動しながら、搭載される観測機器によって様々なデータを取得します。複数の地点で掘削し、レゴリスを採取して、どの場所にどの程度の量の⽔が存在しているのかを調べます。

ローバ搭載観測機器

ローバには以下の観測機器を搭載予定です。

①水資源分析計 (REIWA) ②熱重量分析計 (LTGA) ③多反射リフレクトロン型TOF質量分析計(TRITON)④レーザー微量水分・同位体分析装置(ADORE) ⑤ISRO試料分析装置(ISAP)※ラマン分光計を予定 ⑥近赤外画像分光装置(ALIS)⑦中性子検出器(NS)⑧地中レーダ (GPR)⑨表層分圧計 (EMS-L)⑩中間赤外画像分光装置(MIR)

LUPEXローバの概要

月極域の水は資源(推進燃料)としての利用可能性があり、どの場所にどの程度の量の水が存在するかという情報は、将来の月を利用した様々な活動に大きな影響を与えます。水がどのような存在形態であるかという情報も、本格的に月面の水を利用するためには重要な情報です。また、LUPEXで得られる重力天体の表面探査技術は、有人与圧ローバや拠点建設など将来月面での活動範囲を拡大するために重要となり、後続ミッションへの貢献が期待されます。

含水率の直接計測

閉鎖系での熱重量分析を用いた含水率の直接計測と揮発性ガス中の分子量・分子種の特定

高精度な垂直探査

オーガ先端クラムシェルによる掘削排土試料の局所(3cm未満)採取

多様な環境の水平探査

月極域の高斜度にも対応可能な高い走破性・登坂性を有する4脚クローラ方式

サバイバビリティ

高効率軽量な薄膜太陽電池タワーと超高エネルギー密度Li-ion電池による長時間の非日照領域観測や越夜

LUPEXローバ(斜め)
LUPEXローバ(正面)
LUPEXローバ(左側⾯)
LUPEXローバのクレータ走行(イメージ)

実施体制

LUPEXはインド宇宙研究機関(ISRO)との国際共同ミッションです。日本はロケットとローバの開発・運用を担当し、インドは着陸機の開発と運用をそれぞれ担当します。また、LUPEXローバには日本の観測機器だけでなく、インドやアメリカ、ヨーロッパの機器も搭載します。

⽇印分担
着陸直後の着陸機とローバの結合状態

ミッションロゴの由来

こちらのマークは、LUPEXローバの特徴である太陽光パネル、掘削ドリル、ハイゲインアンテナをシンプルにデザインし、地中の⽔(氷)へ繋がっています。⽉探査であることを⽉齢の低い⽉を⼊れることでさりげなく取り⼊れています。

ミッションロゴ

フライト情報

横スクロールしてお読みください。
項目 内容
打上げロケット H3
打上げ年度 2025年度
打上げ場所 種子島宇宙センター
打上げ質量 6トン
ペイロード質量 350 kg(ローバ及び搭載観測機器質量)

観測の流れ

着陸地点付近で、温度・⽇照・地質が特徴的な⽬標地点(ウェイポイント)と探査領域を選定し、あらかじめ広域経路計画を設定します。ローバは着陸地点から、経路計画に基づいて探査領域への移動、観測運⽤やバッテリ充電などを⾏います。

観測運⽤としては、各探査領域において、

  1. 疎観測: 探査領域内の掘削地点の決定のための基礎データを取得
  2. 詳細観測: 表層〜深さ約1.5mのレゴリス試料を採取し、⽔資源分析計等で更に詳細に分析

を⾏い、⽔(氷)の分布や、形態・存在量についてのデータを取得します。

プロジェクトリレートーク LUPEX

⽉極域探査機(LUPEX)プロジェクトチームのインタビュー記事「⽉極域で⽔の存在をつきとめる「LUPEX」プロジェクトとは?」は、こちら

プロジェクトメンバー(奥左から勝⼜ 雄史と⼩坂 真也、手前左から⻄⾕ 隆介、⿇⽣ ⼤)

※特に断りのない限り、画像クレジットは©JAXA