将来の有人探査活動を進める中で、
国際協力のもと、多様な研究開発を目指す。
国際協力により推進される、天体の無人探査活動、及び地球低軌道より遠方の天体の有人探査活動を対象としています。将来の有人探査活動を想定し、現在は「月・火星(火星衛星を含む)の探査」に焦点をあてています。
JAXAは、人類の活動領域を月をはじめとする太陽系の天体へ拡大するため、国際協力のもとで宇宙探査計画に積極的に参加してきました。生命科学、宇宙科学、技術開発などの分野で数多くの成果を上げています。今後はさらなる産業振興や技術イノベーションの促進、外交と国際平和、教育・人材育成など、様々な貢献も期待されています。
有人与圧ローバー
~人が生活できる探査車~
「有人与圧ローバー」は、宇宙飛行士が乗り込み、ローバー内で生活しながら、月などの天体表面を、約1か月にわたって探査することができる探査車です。月面の地質・資源の調査などをより広い範囲で行うことができ、持続的な月探査を目指すアルテミス計画の中で、非常に重要な役割を持ちます。有人与圧ローバーは、世界で初となるシステムであるだけでなく、日本初の単独で機能する「有人宇宙船」でもあります。
LAMPE 〜民間企業の月着陸ミッションを活用した
月面でのデータ取得〜
民間企業の月着陸ミッションを活用した月面でのデータ取得(Lunar surface data Acquisition Mission for Pressurized rover Exploration: LAMPE【呼称:ランプ】)は、有人与圧ローバの研究開発等に必要な月面データを取得すること、及び民間企業の月探査への参入を促進することを目的としています。
月極域探査機(LUPEX)〜月の南極で水を探す〜
月極域探査機(Lunar Polar Exploration: LUPEX 【呼称:ルペックス】)は、月の水資源が将来の持続的な宇宙探査活動に利用可能か判断することを目的としています。ローバによって月面を移動しながら、搭載される観測機器によって様々なデータを取得します。複数の地点で掘削し、レゴリスを採取して、どの場所にどの程度の量の水が存在しているのか調べます。
ゲートウェイ利用
〜月周回有人拠点Gateway(ゲートウェイ)での科学利用〜
月周回有人拠点(Gateway)は、米国提案の国際宇宙探査計画「アルテミス計画」において、持続的な月面探査の中継基地として、またその先の火星探査に向けて月周回軌道上に構築される有人拠点です。
日本は、これまでISS計画への参画等を通じて培ってきた得意な技術を活かし、主に居住機能の提供及びHTV-Xを活用した補給での貢献を予定しています。そこで行う様々な利用ミッションも国際的に検討が進んでおり、本サイトでは、取り組みのアップデートをお届けします。
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