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2025.09.02
  • お知らせ

「月極域探査機(LUPEX)ミッションに係る実施取決め」に関する文書交換式の実施

  • 将来有人宇宙技術
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2025年8月29日(日本時間)、宇宙航空研究開発機構(JAXA)とインド宇宙研究機関(ISRO)は、月極域探査機(LUPEX)ミッションに係る実施取決めに署名しました。また同日、石破総理大臣とモディ・インド首相立合いの下、松浦理事とジョージ駐日インド大使間で文書交換式が首相官邸で行われました。
文書交換式の様子(2025年8月29日、首相官邸)(出典:首相官邸ホームページ
文書交換式の様子(2025年8月29日、首相官邸)(出典:首相官邸ホームページ
LUPEXは⽉の⽔資源が将来の持続的な宇宙探査活動に利⽤可能か判断することを⽬的とした国際共同ミッションです。本実施取決めでは、日本はロケットとローバの開発・運用を担当し、インドは着陸機の開発と運用をそれぞれ担当することが規定されています。
月極域探査機(LUPEX)ミッションのイメージ (CG)
(左:日本が開発するローバ、右:インドが開発する着陸機)
今後、「アルテミス計画」や月を起点とした宇宙探査活動を持続的に行っていくためには、月面での水資源の確保が鍵となります。LUPEXローバには日本の観測機器だけでなく、インドや米国、欧州の機器も搭載します。⽉⾯を移動しながらこれらの様々な観測機器によってデータを取得するほか、複数の地点で掘削して月の土壌(レゴリス)を採取し、どのような場所に、どの程度の量、どのような質の⽔が存在しているのかを調べます。今後も国際パートナーと協力し、月面探査に向けて必要な準備を進めてまいります。
麻生大・LUPEXプロジェクトマネージャからのコメント

JAXAとISRO間のLUPEX実施取決め署名を非常に嬉しく思います。これをもって両者は、今までの実現可能性検討や予備設計から、本格的な宇宙機開発へと移行します。

検討フェーズではコロナ禍での調整停滞など苦しい時期もありましたが、それを乗り越えての合同開発フェーズ移行は喜びもひとしおです。この取決めの署名に尽力下さった全ての皆さまに心より感謝するとともに、そのご支援に応えられるよう、ISROとより密接に連携しつつ、着実に開発を進めます。

※特に断りのない限り、画像クレジットは©JAXA