インクリメント71期間
インクリメント71キーメッセージ
インクリメントマネージャ紹介
こんにちは。インクリメント71を担当します工藤 拓です。インクリメント67に続いて、2回目の拝命となります。ここでは、本「インクリメントの特徴」と「主要なミッション」について、皆さんにご紹介します。
まず、インクリメントの特徴は、大きく分けて3つ挙げられます。
- 有人宇宙探査を見据えて、これまでの成果をアピールするとともに今後の準備をアピールすべきインクリメントであること
- 「きぼう」リノベーションや新規「きぼう」利用重点化領域(プラットフォーム)構築などの新たな価値の創出に向けた準備をアピールし、産業自立化/ポストISSを見据えて日本のプレゼンスの向上をアピールすべきインクリメントであること
- 既存プラットフォームでの確実、かつ継続した成果創出をアピールすべきインクリメントであること
これらのインクリメントの特徴を受けて、以下に示す主要なミッションに重点を置き、取り組んでいきたいと思っています。
① 有人宇宙探査に向けた技術実証テーマと国際協力テーマにより、新たな価値創出の準備に加えて、国際的なプレゼンスの向上につなげていくように取り組みます。
- 将来有⼈宇宙探査に向けた⼆酸化炭素除去の軌道上技術実証【DRCS】
- 長期宇宙滞在がヒトの脳循環調節機能に及ぼす影響【Cerebral Autoregulation】
- 第5回「きぼう」ロボットプログラミング競技会【5th Kibo-RPC】
② 次期ラック利用開始(「きぼう」リノベーション)に向けた取り組みや、新規「きぼう」利用重点化領域(プラットフォーム)の形成に向けたテーマによる、新たな価値創出の準備に取り組みます。
- 微小重力下におけるシリコンゲルマニウム結晶育成の研究【Hicari-II】
- 火災安全性向上に向けた固体材料の燃焼現象に対する重力影響の評価【FLARE】
- 微小重力環境を活用した立体臓器創出技術の開発【Space Organogenesis】
③ 既存のきぼう利用プラットフォームや枠組みを利用した確実かつ継続した安定的な成果創出に取り組みます。
船内利用
船外利用
2030年まで続くISS運用をやり抜き、最大限に成果を創出していくために、本インクリメントにおいても着実に成功を積み重ねていけるように努力したいと思っています。そのためにも、フライトディレクタや運用関係者、国内外のたくさんの関係者の皆さんと力を合わせて頑張っていきますので、応援のほど、よろしくお願い致します。
最新状況は、きぼう利用ネットワーク 他、有人宇宙技術部門のSNSアカウントなどで随時紹介していきますので、定期的にご覧いただけたら嬉しいです!
利用ミッション(予定)
新薬設計支援プラットフォーム
- 高品質タンパク質結晶生成実験
- 高品質タンパク質結晶生成実験(低温、米国打上げ)【LTPCG#10】
- 高品質タンパク質結晶生成実験(中温、米国打上げ)【MTPCG#11】
健康長寿研究支援プラットフォーム
超小型衛星放出プラットフォーム
船外ポート利用プラットフォーム
革新的材料研究⽀援プラットフォーム
- 静電浮遊炉【ELF】利用
- 宇宙用新世代合金【Uzay İçin Yeni Nesil Alaşımlar (UYNA)】(トルコ有償利用テーマ)
- 静電浮遊法を用いた鉄鋼精錬プロセスの基礎研究~高温融体の熱物性と界面現象~【Interfacial Energy】
- 機能性高充填密度ガラスの融液物性計測による機能発現メカニズムの解明【Unconventional Glass】
次期プラットフォーム候補(細胞医療研究支援プラットフォーム)
次期プラットフォーム候補(先進的燃焼研究支援プラットフォーム)
新たな発想に基づく民間利用の拡大
Inc.71開始時点では非公開
超長期有人滞在技術・探査技術
科学研究促進(船外ポート利用)
科学研究促進(生命医科学)
科学研究促進(物質・物理科学)
国際協力・STEM教育
- ※実施予定の利用ミッションは、「きぼう利用戦略」の具体的取り組みの分類に基づいたマッピング(図1)を基に優先順位を定めています。