インクリメント71

更新 2024年12月13日

インクリメント71期間

2024年4月7日 ~ 2024年9月23日

インクリメント71キーメッセージ

歩み続ける「きぼう」での更なる有人宇宙技術の獲得準備、新たな価値と安定的な成果の創出

インクリメントマネージャ紹介

工藤 拓
インクリメント71マネージャ

2024年9月23日をもって、6ヶ月間のインクリメント71が終了しました。
振り返ってみると、大きな出来事としてBoeingのクルーフライトテスト機の帰還の度重なる延期やSpX-31の打上げ延期などがありました。

SpX-31の打上げ延期の影響としては、インクリメントの終盤に予定していた一部実験が次のインクリメントに延期になってしまいました。逆に、インクリメント72での実施を予定していた実験準備を早めにしていたおかげで前倒すことができたり、追加で機能点検等を計画・実行することにより、利用成果の最大化に努めました。 その結果、キーメッセージとして掲げた「有人宇宙技術の獲得に向けた準備」、「新たな価値の創出」、「安定的な成果の創出」は達成できたと考えています。

特に、約11か月ぶりに 宇宙実証用ハイパースペクトルセンサ【HISUI】 の運用を再開できたことは、ミッションの担当者や運用チームと密に情報共有、コミュニケーションをとることにより、成し得ることができたと思っています。 また、国際調整においても早期に課題を識別、調整を早めに進めたおかげで、実験中のミッションとの干渉を最小限に抑え、遅延なくNASAペイロードの廃棄を実施できたことで、JAXA/NASAの協調性の素晴らしさやJAXAの運用の精度がさらに上がっていることを実感できました。これはインクリメントマネージャとして非常に良い経験をさせてもらったなと有難く感じています。

ISSでの実験は2030年まで続きますが、我々はその先の月や火星でのミッションを見据えて動き始めています。必ずや将来のミッションのつながるISSでの実験を通して、私たちはインクリメント72以降も着実に経験や教訓を積み重ねていきたいと思っていますので、引き続き応援のほど、どうぞよろしくお願い致します。

こんにちは。インクリメント71を担当します工藤 拓です。インクリメント67に続いて、2回目の拝命となります。ここでは、本「インクリメントの特徴」と「主要なミッション」について、皆さんにご紹介します。

まず、インクリメントの特徴は、大きく分けて3つ挙げられます。

  1. 有人宇宙探査を見据えて、これまでの成果をアピールするとともに今後の準備をアピールすべきインクリメントであること
  2. 「きぼう」リノベーションや新規「きぼう」利用重点化領域(プラットフォーム)構築などの新たな価値の創出に向けた準備をアピールし、産業自立化/ポストISSを見据えて日本のプレゼンスの向上をアピールすべきインクリメントであること
  3. 既存プラットフォームでの確実、かつ継続した成果創出をアピールすべきインクリメントであること

これらのインクリメントの特徴を受けて、以下に示す主要なミッションに重点を置き、取り組んでいきたいと思っています。

① 有人宇宙探査に向けた技術実証テーマと国際協力テーマにより、新たな価値創出の準備に加えて、国際的なプレゼンスの向上につなげていくように取り組みます。

② 次期ラック利用開始(「きぼう」リノベーション)に向けた取り組みや、新規「きぼう」利用重点化領域(プラットフォーム)の形成に向けたテーマによる、新たな価値創出の準備に取り組みます。

③ 既存のきぼう利用プラットフォームや枠組みを利用した確実かつ継続した安定的な成果創出に取り組みます。

船内利用

船外利用

2030年まで続くISS運用をやり抜き、最大限に成果を創出していくために、本インクリメントにおいても着実に成功を積み重ねていけるように努力したいと思っています。そのためにも、フライトディレクタや運用関係者、国内外のたくさんの関係者の皆さんと力を合わせて頑張っていきますので、応援のほど、よろしくお願い致します。

最新状況は、きぼう利用ネットワーク 他、有人宇宙技術部門のSNSアカウントなどで随時紹介していきますので、定期的にご覧いただけたら嬉しいです!

利用ミッション

超小型衛星放出プラットフォーム

次期プラットフォーム候補(細胞医療研究支援プラットフォーム)

次期プラットフォーム候補(先進的燃焼研究支援プラットフォーム)

新たな発想に基づく民間利用の拡大

一部の有償利用案件は内容非公開

  • I-Space Essay
  • CM撮影「宙(そら)ジロー宇宙アドベンチャー」(日本テレビ放送網株式会社)
  • 「きぼう」を利用したCM撮影案件
  • 実施した利用ミッションは、「きぼう利用戦略」の具体的取り組みの分類に基づいたマッピング(図1)を基に優先順位を定めています。
図1 インクリメント71利用ミッションの「きぼう利用戦略の具体的取り組み」マッピング

国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構
有人宇宙技術部門 宇宙環境利用推進センター
きぼう利用プロモーション室
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