深宇宙放射線が哺乳類の次世代へ与える影響について

公開 2023年12月14日

Space Pup-IIStudy for the mammalian next generation after exposure to the deep space radiation

準備中
宇宙利用/実験期間 2024年 ~ 2025年
研究目的 宇宙放射線の哺乳類生殖細胞への影響を知り、その対策を立てることは、将来の人類の深宇宙進出において遺伝子の致命的な突然変異を防ぐために必須の課題です。
本研究では、①室温保存したフリーズドライ(FD)精子が宇宙放射線の影響を調べるバイオドシメータとして利用可能なこと、また、②宇宙放射線への防護方法についてISSで検証することを目標にしています。
宇宙利用/実験内容 本実験ではフリーズドライしたマウスの精子(FD精子)を用います。FD精子はSpace Pup実験で実績があり、ISS冷凍庫で6年間の長期保存にも耐えることが実証されています。
今回の実験ではFD精子をISSに輸送し、長期間室温保存を行います。この際、放射線防護容器で囲ったものと囲いなしの対照サンプルの2種類を用意して実験を行います。回収後、地上対象区と比較しDNAダメージおよび次世代への影響を明らかにする予定です。
期待される利用/研究成果 本研究により常温で輸送でき、宇宙放射線から守ることが可能であることを示すことができれば、将来、ペットや家畜などを生殖細胞の形でスペースコロニーに運搬できるようになるかもしれません。さらに、地球規模の災害による遺伝子資源喪失を防ぐためにも、地球外で安全に保存するための新たな手段になることが証明できます。
関連トピックス

若山 清香 WAKAYAMA Sayaka

山梨大学 発生工学研究センター 助教

平成9年茨城大学農学部資源生物学科卒。高等教諭、一般企業に就職後、平成18年神戸大学大学院自然科学研究科博士後期課程修了。博士(農学)取得。PD研究員を経て平成20年より理研神戸にて研究員。平成25年4月より現職。

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