宇宙日本食とは?
宇宙⽇本⾷は、⾷品メーカーが提案する⾷品を宇宙⽇本⾷認証基準と照らし、宇宙⾷としての基準を満⾜している場合にJAXAが宇宙⽇本⾷として認証するものです。
国際宇宙ステーション(ISS)⻑期滞在中の⽇本人宇宙⾶⾏⼠に、⽇本⾷の味を楽しんでもらい、精神的なストレスを和らげ、ひいては仕事の効率の維持‧向上につながることを⽬的としています。
なお、宇宙日本食に認証された食品は、日本災害食学会によって認証制度が運営される「日本災害食」に、比較的簡易な審査で認証いただけることになりました。宇宙日本食は、地上生活への活用についても期待されております。
宇宙⽇本⾷の主な要求
宇宙⽇本食を国際宇宙ステーション(ISS)に供給するには、長期間の保存に耐えることが可能なことなどの要求をまとめている、宇宙日本食認証基準を満たす必要があります。主な要求は以下の通りです。
- 製造設備の設置場所は日本国内であること
- ACCP、ISO22000、FSSC22000、またはそれに準じた衛生管理を行うこと
- 原料食品に対する検査(微生物検査、栄養成分検査等)
- 最終製品に対する検査(品質検査、保存性検査(原則、賞味期間分の保存試験)、耐圧検査、耐寒・耐熱検査等)
- 立入検査(衛生管理体制の検査)
- 調理等適合検査(ISS搭載調理器具との適合性等の検査)
- その他(認証期間中(5年間)の生産体制維持、食品毎に必要とされる検査)
宇宙日本食の認証について
宇宙⽇本⾷としての認証を受けるには、設備や衛生管理体制および容器包装などに関する書類審査を受け、各種検査・試験を実施し、検査結果を宇宙日本食事務局(JAXA)に提出し、認証申請を行います。審査の結果、宇宙日本食として認証された食品には、JAXAから認証書が発行されます。
ISSへの輸送について
認証された宇宙日本食は、長期滞在が決定した宇宙飛行士による試食会などを基に搭載する宇宙食として選定されます。その後、ISSに物資を運ぶ宇宙機に搭載され、宇宙⾶⾏⼠のISS⻑期滞在開始時期に合わせてISSへ届けられます。
生鮮食品について
ISS計画では、宇宙機を保有する国からISSに⻑期滞在する宇宙⾶⾏⼠に⽣鮮⾷品(果物および野菜)を届けています。
※特に断りのない限り、画像クレジットは©JAXA