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2024.05.09
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Asian Herb in Space:フィリピン宇宙庁(PhilSA)に宇宙飛行種子を引き渡しました!

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概要

フィリピン宇宙庁(PhilSA)は、「きぼう」を利用したアジア・太平洋協力イニシアチブ(Kibo-ABC)1)の「アジアン ハーブ イン スペース : Asian Herb in Space(AHiS)」2)に参加しました。2024年3月8日にフィリピン・マニラで「Space Seeds Turnover Ceremony」を開催し、宇宙飛行を終えて地上に帰還したコリアンダーとスペアミントの種子をJAXAから受領し、それをフィリピン国内で選ばれた学生と研究者に授与しました(表1)。
図1 授与式の様子。PhilSAのDr. ジョエル・ジョセフS.マルシアーノ・ジュニア長官(左から5番目)とJAXAの白川正輝きぼう利用センター長(右から3番目)(Image by PhilSA)

表1 種子が授与された学校一覧

Herb in Space comic strip contest 3) Victorino Mapa High School
Pasig Catholic College
Manila Science High School
St. Louis College of Valenzuela
Carlos Albert High School
Lagro High School
Cayetano Arellano High School
Montessori Academy of Valenzuela
Batasan Hills National High School
Dr. Josefa Jara Martinez High School
research purposes University of the Philippines (UP)
University of Santo Tomas (UST)
De La Salle University (DLSU)
図2 マニラ科学高校(Manila Science High School)の学生達が「宇宙を旅して地球に帰還した種子」の漫画を紹介する様子(Image by PhilSA)

授与式

授与式ではPhilSAのDr. ジョエル・ジョセフS.マルシアーノ・ジュニア長官が、「宇宙種子を使用して行われる実験は持続可能な長期的宇宙ミッションや研究開発につながる。そしてKibo-ABCはフィリピンのような国々が国際宇宙ステーションを通じて宇宙環境にアクセスすることを可能にする重要なプログラムである。Kibo-ABCがなければフィリピンを含む多くの国が宇宙環境にアクセスすることは夢のような話だったかもしれない。」と語り、本ミッションの目的であるアジア・太平洋地域の青少年の科学教育、人材育成への取り組みが述べられました。

JAXAの白川正輝きぼう利用センター長は、フィリピンとJAXAが共同で行った超小型衛星DIWATA-1の「きぼう」からの放出、学生向け簡易宇宙実験「アジアントライゼロG」、および今回のAHiSの活動について紹介し、今後の「きぼう」を利用した様々な共同作業を行うことを楽しみにしていると述べました。

授与式のプログラムは表2をご覧ください。

図3 Dr. ジョエル・ジョセフS.マルシアーノ・ジュニア長官(Image by PhilSA)
図4 白川正輝きぼう利用センター長(Image by PhilSA)

表2 種子授与式のプログラム

開会の挨拶 PhilSA ジョエル・ジョセフS.マルシアーノ・ジュニア長官
JAXA挨拶 JAXA 白川正輝きぼう利用センター長
Kibo-ABCとAHiSプロジェクトについて JAXA 谷垣文章AHiSプロジェクトマネージャ(宇宙教育センター長)
宇宙飛行種子のJAXAからPhilSAへの引渡しセレモニー
フィリピンにおけるAHiSプロジェクトについて PhilSA ウィン・ドゥン・ギルD.インプロソ主幹科学研究員
フィリピンのAHiS漫画コンテストの結果発表、授賞式
選考された高校と大学への宇宙飛行種子の贈呈
学生、指導者、教育省職員からの挨拶
閉会の挨拶 PhilSA ゲイ・ジェーンP.ペレス副長官

1)きぼうを利用したアジア・太平洋協力イニシアチブ:Asian Beneficial Collaboration through “Kibo” UtilizationKibo-ABC
アジア・太平洋地域宇宙機関会議(APRSAF)に設置されたイニシアチブで、アジア・太平洋地域における「きぼう」利用の推進と、その価値を共有することを目的としています。
Kibo-ABCでは、「きぼう」利用に関する多国参加型の各種プログラムの立案・実行における経験蓄積と能力向上、宇宙実験を目指す研究者・技術者・青少年への普及啓蒙と情報発信、そして日本との二国間協力プロジェクトの創出を行っています。

2)「アジアン ハーブ イン スペース:Asian Herb in Space(AHiS)」プロジェクト
2つのミッションから構成されており、アジア・太平洋地域の学生や若手研究者に、宇宙生物学を学ぶ機会を広く提供します。各国・地域での教育プロジェクトは、AHiS参加各機関が独自に計画・立案して実施します。
「ミッション1」では、日本のスイートバジル種子と、マレーシアのホーリーバジル種子を打上げ、軌道上で約1か月間栽培後、凍結回収し、日本とマレーシアの研究者が、植物への宇宙環境影響を解析(成長解析、代謝産物解析等)します。地上では、JAXAが提供したスイートバジル種子を参加学生が栽培し、軌道上の栽培結果と比較・考察すると共に、上記研究者の分析結果を参照し、宇宙実験の意義や成果を学びます。
「ミッション2」は、各国・地域から収集したハーブ種子を宇宙飛行させた後、各地に返還し、そこで参加各機関により教育・研究活動に利用され、各国・地域の青少年が育てて科学に触れるミッションとなります。
PhilSAは「ミッション2」の種子打上げ後にAHiSに参加したため、JAXAが準備したコリアンダーとスペアミントの種子をPhilSAに提供しました。これら宇宙飛行種子は、PhilSAが開催した授与式で、教育目的として「Herb in Space Comic Strip Contest」で選ばれた学生たちに、また研究目的として高等教育機関に授与されました。

3)Herb in Space Comic Strip Contest
PhilSAが主催した学生向けイベントで、学生たちの創造性と科学的スキルを駆使し「コリアンダーの種子が地球から宇宙へ旅に出て地球に帰還する」までを漫画で表現し、その順位を競いました。

※特に断りのない限り、画像クレジットは©JAXA