1月20日、小型月着陸実証機SLIM (Smart Lander for Investigating Moon)が日本初の月面着陸に成功し、後日、目標としていた誤差100メートル精度のピンポイント着陸を達成していたことも確認されました。有人宇宙技術部門では今後、存在可能性が示唆されている月極域の水の量と質に関するデータを取得する探査ミッション(LUPEX)を予定しており、いよいよ月探査の新たなステージの幕開けを感じます。
それでは、今月も有人宇宙活動に関するさまざまなニュースをお届けいたします!
New Topics
- 古川宇宙飛行士の軌道上活動をレポートVol9、Vol.10を公開
- ISSリアルタイム交信イベント「高校生スペースクイズ」開催
- 第29回アジア・太平洋地域宇宙機関会議の報告
- Kibo-ABCメンバー3名が共同でAPRSAF Award受賞
- インクリメント73のきぼう有償利用案件の募集について
- i-SEEP/SPySE利用実験有償公募の選定結果
- 第4回「きぼう」ロボットプログラミング競技会 軌道上決戦大会開催
【1】JAXA Humans in Space News
年末年始にかけて古川宇宙飛行士がISSで行った活動内容をレポート
2023年から2024年への年越しを宇宙で迎えた古川宇宙飛行士。多くの宇宙実験の合間には、クルーとのクリスマスパーティを楽しんだり、KIBO宇宙放送局で行った年越しライブ配信では視聴者の皆さんと新年を迎えたり、充実した時間を過ごしたようです。新年になってからは、「きぼう」日本実験棟で実施される実験に向け、その準備作業に精力的に取り組んでいます!
古川宇宙飛行士が出題するクイズに高校生が挑戦!
ISSとのリアル交信イベント「古川宇宙飛行士に挑戦!高校生スペースクイズ」が開催されました。宇宙好きの高校生3名が参加し、古川宇宙飛行士が出題する「きぼう」で行われているミッションや古川宇宙飛行士のISSでの生活などにまつわるクイズに挑戦。その後、古川宇宙飛行士が正解について解説しました。この様子は、JAXA公式YouTubeチャンネルでアーカイブ配信しています!
第29回アジア・太平洋地域宇宙機関会議(APRSAF)の報告
2023年9月19~22日にインドネシアの首都ジャカルタで、第29回アジア・太平洋地域宇宙機関会議(APRSAF-29)が開催されました。その会期中、さまざまなテーマやプログラムに関する発表、ワークショップも行われ、オンラインも含めて多くの国・地域から参加者が集いました。
Kibo-ABCに貢献した3名がAPRSAF Awardを受賞!
前出のAPRSAF-29において、Kibo-ABCの活動拡大に大きく貢献した3名が共同でAPRSAF Space Achievement Awardを受賞しました。授賞式の中で3名は「この活動をさらに発展させ、「きぼう」の科学技術利用が進展するよう尽力していきたい。」と語りました。
インクリメント73を対象としたきぼう有償利用案件の募集を開始
インクリメント73(2025年3月中旬~同年9月下旬)に実施希望の有償利用案件の募集を新たに開始しました。インクリメント70~72の期間を対象に適用していた新たな減免制度は、インクリメント73にも引き続き適用しています。
i-SEEP/SPySE利用実験有償公募の選定結果について
「きぼう」船外実験プラットフォームの中型曝露実験アダプタ(i-SEEP)の機能を拡張する小型ペイロード支援装置(SPySE)を利用する有償プログラムとして、学術利用、技術実証および人材育成を目的とした実験を2023年6月から9月にかけて公募を行いました。選定委員会による審査の結果1件を選定しました。
第4回Kibo-RPC軌道上決戦大会イベント開催!
各国・地域の予選を勝ち抜いた代表10チームが参加し、2023年10月21日に第4回「きぼう」ロボットプログラミング競技会(Kibo-RPC)の軌道上決戦大会イベントが開催されました。競技の内容は、自分たちが作成したプログラムでNASAのドローンロボット ”Astrobee” を動かし、ゴールに到達するまでの時間とレーザ照射の正確性を競うというもの。熱い戦いの結果、台湾代表の「Flying Unicorns」が見事1位に輝きました!
また今回初めて、イベントおよび参加者向け交流会をJAXA筑波宇宙センターとオンラインのハイブリッドで開催しました。筑波宇宙センターで参加した5チームは、施設見学などを楽しみ、オンラインのみのイベントとは違ったファイナリスト同士の活発な交流が行われました。
【2】JAXA宇宙飛行士最新情報
注目された発信
古川宇宙飛行士がXに、「「きぼう」日本実験棟の窓から見える船外風景とInt-Ball2を撮影してみました。」と写真を添えて投稿。Int-Ball2が興味津々に宇宙を見つめているようで、とっても可愛いですね!
若田宇宙飛行士が1月21日にXにコメントを投稿。ちょうど1年前に行った自身の船外活動について「真っ暗闇の中、明るく輝く星々が私たちを探査に導いてくれているように感じたのを覚えています。」と振り返りました。
【3】メディア・イベント情報
イベント情報
イベント・セミナー情報は以下をご覧ください。
【4】ギャラリーの注目情報
今月の注目カテゴリ:古川宇宙飛行士
【5】Enjoy Space Experience
このページでは有人宇宙技術部門がおすすめするコンテンツのご紹介をしています。ぜひご覧ください。
今月の「JAXA Humans in Space News」いかがでしたか?次回の発行は2024年2月末頃を予定しています。
※本文中の日時は全て日本時間です
発行者:国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 有人宇宙技術部門
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