- お知らせ
第29回アジア・太平洋地域宇宙機関会議(APRSAF)でのKibo-ABCワークショップの開催報告
- きぼうアジア利用推進室(KUOA)
- 「きぼう」利用のご案内
Kibo-ABCはアジア・太平洋地域宇宙機関会議(Asia-Pacific Regional Space Forum: APRSAF)の宇宙フロンティア分科会(Space Frontier Working Group: SFWG)の前身の宇宙環境利用分科会(Space Environment Utilization Working Group: SEUWG)により2012年に創設されたイニシアチブで、アジア・太平洋地域における「きぼう」の利用を促進し、「きぼう」利用の価値を共有することを目的としています。
Kibo-ABCワークショップはAPRSAFの開催に合わせて毎年開かれており、今回はオンラインとジャカルタ現地のハイブリッド開催となりました。Kibo-ABC加盟国・地域のメンバーは毎月WEBミーティングを行っていますが、このワークショップではメンバーが一堂に集まり、Kibo-ABCの各種プログラム「アジアの種子(SSAF)」「アジアントライゼロG」「「きぼう」ロボットプログラミング競技会」について報告が行われました。
「きぼう」ロボットプログラミング競技会(Kibo-RPC)セッション
「きぼう」ロボットプログラミング競技会(以下、Kibo-RPC)は、宇宙飛行士をサポートするために開発された国際宇宙ステーション(ISS)船内ドローンであるInt-Ball(JAXA)とAstrobee(NASA)のプログラミングをすることで、さまざまな課題を解決する教育プログラムです。今回で第4回目となったKibo-RPCに参加した国・地域のうち9か国・地域から予選の結果報告とメディア等での報道状況報告がありました。昨年に引き続き、解説動画の作成やオンラインイベント、勉強会を通して人材育成をより促進した参加国もあり、成績上位者へのインセンティブ授与など各国・地域の取り組みが共有されました。また、本大会から国際的な参加枠組みとして「UNOOSA International Slot」が設置されたことにより、これまでの大会よりも幅広い地域から参加可能になったことが評価されました。一方で、これまでプログラミングをしたことのない学生にとっては難しい内容であったなど、課題について意見が交わされました。そして最後に、次年度に第5回大会が開催予定であることがアナウンスされました。
アジアの種子(SSAF)セッション
AHiS参加国・地域のうち、バングラデシュ、インドネシア、日本、シンガポール、台湾、タイの6か国・地域から、ミッション1※1 の解析準備状況や地上対照実験の結果、ミッション2※2 の教育プログラムの活動状況などが報告されました。バングラデシュおよびタイからは宇宙から帰還した種の学生への授与式の様子や、地上対照実験との比較が紹介されました。
※2 「ミッション2」では、各国・地域から収集したハーブ種子を宇宙飛行させた後、各地に返還し、そこで参加各機関により教育・研究活動に利用されます。
アジアントライゼロG セッション
また、オーストラリア、バングラデシュ、インドネシア、日本、フィリピン、シンガポール、台湾、タイの8か国・地域から今年度実施しているアジアントライゼロG 2023の準備状況が報告され、テーマ選定の様子やメディア等での報道状況が報告されました。また、各国・地域でのアジアントライゼロG のプロモーション活動の方法が紹介され、今後の応募者増加につなげるための議論が行われました。
図2. Kibo-ABCワークショップの様子(Image by JAXA and BRIN)
Kibo-ABCワークショップの結果は、以下の資料により、APRSAF-29の本会議で報告されました。
Kibo-ABCワークショップ情報
日時 | 2023年9月18日 10:00~16:40(West Indonesian Time, UTC+7) |
Agenda | Kibo-ABCワークショップアジェンダ(英語)PDF |
参加国・地域数 | 10か国・地域、17機関 |
参加人数 | 47名(オンラインでの参加者含む) |
※特に断りのない限り、画像クレジットは©JAXA