油井亀美也宇宙飛行士が滞在するISSへの物資輸送ミッションを遂行してから約4ヶ月。ISSに結合していたHTV-X1号機が、技術実証ミッションに向けてISSを離脱しました。予定されているミッションは3つあり、1つめの超小型衛星放出(H-SSOD)は無事完了。残り2つのミッションも、実施に向けて地上での準備が進められています。
それでは今月も、有人宇宙活動に関するさまざまなニュースをお届けいたします。
New Topics
- HTV-X1号機が技術実証ミッションに向けてISSを離脱
- HTV-X1号機の1つめの技術実証ミッション、超小型衛星の放出が完了
- 古川宇宙飛行士が、2026年3月末をもってJAXA退職を発表
- 可変人工重力研究システムを用いた低重力ミッションをNASAと共同で実施
- NASAの中性子検出器「NS」がLUPEXローバーに搭載へ
- 有人宇宙活動を地上で支える仕事「スペシャリストの声」更新
- 第6回Kibo-RPG優勝の栄冠は台湾のチーム「iTron」に!
- インクリメント73の「きぼう」利用ミッション成果
【1】JAXA Humans in Space News
HTV-X1号機は、3ヶ月にわたる軌道上での技術実証ミッションフェーズへ
昨年10月からISSに結合していたHTV-X1号機が、技術実証ミッションに向けてISSを飛び立ちました。技術実証ミッションフェーズは約3ヶ月の見込みで、その間に超小型衛星放出(H-SSOD)、軌道上姿勢運動推定実験(Mt. FUJI)、展開型軽量平面アンテナ軌道上実証(DELIGHT)・次世代宇宙用太陽電池軌道上実証(SDX)が行われる予定です。
HTV-X1号機の第1ミッション、超小型衛星放出(H-SSOD)を実施
3月11日、HTV-X1号機のISS離脱後、最初の技術実証ミッションとして、超小型衛星の放出(H-SSOD)が実施されました。H-SSODは、HTV-Xによる新たな超小型衛星放出手段。ISSよりも高い高度から放出することで、超小型衛星の運用期間の延長や実用的な利用ミッションへの適用が可能となります。
古川宇宙飛行士が、2026年3月末をもってJAXA退職を発表
3月30日、古川聡宇宙飛行士が記者会見を開催。27年間勤務したJAXAを3月31日付けで退職し、今後は杏林大学医学部の特任教授という立場で、人材育成を中心とした活動に取り組むことを発表しました。また、会場に集まった多くの報道関係者からの質問に答えるかたちで宇宙飛行士人生を振り返り、これからの抱負も熱く語りました。
JAXA-NASA共同低重力ミッションの研究成果が『Science Advances』誌に掲載
JAXAが開発した可変人工重力研究システム(MARS)を用いて行われた、JAXA-NASA共同の低重力ミッション。この研究成果が米国科学振興協会(AAAS)が提供する『Science Advances』誌に掲載されました。本研究の進展は、将来の長期有人探査に向けた基盤データの構築へとつながっていきます。
JAXA–NASA共同低重力ミッションが解き明かす、生体応答における重力依存性 ― 将来の有人探査に向けた基盤データの構築 ―
LUPEXミッションでのJAXA–NASA協力が本格始動!
JAXAとNASAとの間でLUPEX(Lunar Polar Exploration)ミッションに関する実施取決め(IA)への署名が行われました。本協力により、月の南極域の水資源探査を目的とするLUPEXミッションにおいて、NASAのNeutron Spectrometer(NS)がLUPEXローバーに搭載される予定です。
月面を走るキャンピングカー、「有人与圧ローバー」の開発者にインタビュー
有人宇宙活動を地上で支える、様々な分野のスペシャリストにフォーカスを当ててご紹介する「スペシャリストの声」のページを更新。今回は、アルテミス計画の広範な月面探査で貢献が期待される、有人与圧ローバーの開発担当部署の職員に、開発への思いと現場のリアルをインタビューしました。
第6回「きぼう」ロボットプログラミング競技会の優勝チームが決定!
各国・地域の予選を勝ち抜いた13チームが参加し、第6回「きぼう」ロボットプログラミング競技会の軌道上決勝大会が開催されました。各チームは、自分たちが作成したプログラムを用いてNASAのドローンロボット ”Astrobee” を制御し、画像認識の精度とミッション完了までの速さを競いました。熱い戦いの結果、見事、優勝に輝いたのは台湾代表のチーム「iTron」でした。
▼軌道上決勝大会の結果報告
また、イベント終了後には参加学生向けのワークショップを実施。JAXA筑波宇宙センターでの現地参加者とオンライン参加者を組み合わせたハイブリッド形式でしたが、双方から活発な意見が交わされました。さらに、筑波宇宙センターで参加した4チームを対象に、交流会や施設見学も行われ、金井宇宙飛行士やJAXA職員との交流を深めた他、学生同士による国際交流も見られました。
▼ワークショップと筑波宇宙センター見学、交流会の報告
インクリメント73期間中の「きぼう」利用ミッション成果を総まとめ
インクリメント73(2025年4月20日~2025年12月9日)の完了を受け、この期間中に実施された「きぼう」利用ミッションの成果をまとめました。カテゴリ別に分けて掲載していますので、興味のある分野からぜひご覧ください。
【2】JAXA宇宙飛行士最新情報
注目された発信
表紙に「FLIGHT LOGBOOK」と書かれた冊子の写真とともに、「明日からめちゃくちゃ久しぶりに飛行機操縦訓練を受ける」と投稿した大西宇宙飛行士。久々の機会ということで、自身のログブック(パイロットが飛行経歴を記録する書類)を確認したところ、最後に飛んだのは2023年6月だったそうです。
約3年ぶりの飛行機操縦訓練を行った場所は、大分空港。「操縦感覚はだいぶ錆びついていました。」と感想を語った大西宇宙飛行士でしたが、とても充実した訓練だったようです。
【3】メディア・イベント情報
イベント情報
イベント・セミナー情報は以下をご覧ください。
【4】ギャラリーの注目情報
今月の注目カテゴリ:油井宇宙飛行士
【5】Enjoy Space Experience
このページでは有人宇宙技術部門がおすすめするコンテンツのご紹介をしています。ぜひご覧ください。
今月の「JAXA Humans in Space News」いかがでしたか?2026年度最初の発行は4月末頃を予定しています。
※本文中の日時は全て日本時間です
発行者:国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 有人宇宙技術部門
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