2026.03.27
- お知らせ
第6回「きぼう」ロボットプログラミング競技会:ワークショップと筑波宇宙センター見学および交流会の報告
- 「きぼう」利用のご案内
- きぼうアジア利用推進室(KUOA)
2026年2月28日、第6回「きぼう」ロボットプログラミング競技会(Kibo Robot Programming Challenge:Kibo-RPC)の軌道上決勝大会およびサイドイベントを開催しました。
これに合わせ、イベント終了後には参加学生向けのワークショップを、JAXA筑波宇宙センターでの現地参加者とオンライン参加者を組み合わせたハイブリッド形式で実施しました。さらに、筑波宇宙センターで参加したインドネシア・日本・台湾・タイの4チームを対象に、交流会や施設見学も行いました。
ワークショップ
Astrobee運用ミニ講演
Astrobee運用に携わるArkisys社から、以下のミニ講演を行いました。
- ジョナサン・バーロー氏:Astrobeeの実時間運用について
- アリック・キャターガン氏:運用計画と実施サポートについて
- ヤシブ・デリワラ氏:実際のミッション準備について
講演後の質疑では、Astrobee運用にあたり、微小重力環境下での不確実性への対応や予期せぬ障害に強い自律航行アルゴリズム、信頼性向上のための戦略や実装など、踏み込んだ質問が多く寄せられ、学生の高い関心がうかがえました。
決勝進出チームへのフィードバック
本イベント協賛企業である株式会社セックの山川航氏より、決勝進出チームのプログラムに対するフィードバックが行われました。あわせて、軌道上決勝大会とシミュレータの両方で好成績を残した台湾チームと、オアシスゾーンの活用が特徴的だったフィリピンチームが、それぞれの戦略や工夫点を共有しました。
- 台湾(iTron):
YOLOモデルを用いたアイテム認識、画像処理設計、Pythonによるデータ収集、複数手法の比較によるロバスト性向上 - フィリピン(Inflection Point):
MATLABによる軌道シミュレーション、最適な移動パスの検討、オアシスゾーンを活用したスコア戦略 など
その後も、オンライン・会場双方から追加質問が寄せられ、活発な議論が行われました。
中須賀 真一 教授(東京大学)によるミニ講演
ISS実環境とシミュレーション環境の違い、およびカルマンフィルタを活用したエラー補正について講演が行われました。学生にとって今後の研究の方向性を考えるうえで示唆に富む内容となり、質疑では特にAIに関する質問が多く寄せられました。
- AIを独学するには何から学べばよいか?
→ ディープラーニングと大規模言語モデル(LLM)の学習を推奨 - 宇宙工学で重点的に学ぶことは?
→ 宇宙は幅広い技術分野の集合体であるため、重要技術を調べ、順に学び、複数の専門分野を持つことが望ましい - その他、Astrobeeのナビゲーションや制御、AI応用など、実践的な質問も挙がりました。
金井 宣茂 宇宙飛行士(JAXA)とのQ&A
事前質問(一例)
- 宇宙飛行士はチームワークと競争心のバランスをどのように取っていますか?
→宇宙では安全最優先のため、競争よりチームワークを重視。互いの強み・弱みを理解し、補完し合いながら任務を遂行している
当日のオンライン質問(一例)
- 宇宙での感覚はジェットコースターに近いですか?
→打ち上げや帰還の際は似た感覚があるものの、軌道上はすぐに穏やかな状態になり、数時間で日常的な感覚に戻る
表1 ワークショッププログラム
| プログラム | 出演者 | |
| 1 | 開会 | 司会:Kibo-RPC事務局 ナディーヌ・ヴェルニツ |
| 2 | 特別ミニ講演: - Astrobeeの運用 - 運用計画と実施サポート - 実際のミッション準備 - Q&A |
Arkisys社 ・Astrobee飛行運用リード ジョナサン・バーロー(FLIGHT) ・Astrobee運用スペシャリスト アリック・キャターガン(OPS) ・Astrobeeミッションマネジャー ヤシブ・デリワラ(MISSION) |
| 3 | 特別ミニ講演: - 決勝進出チームへのフィードバック - Q&A |
株式会社セック 山川航 |
| 4 | 特別ミニ講演: - Robot Guidance, Navigation, Control in Space and Real World Considerations - Q&A |
東京大学 教授 中須賀真一 |
| 5 | 宇宙飛行士特別Q&A | JAXA宇宙飛行士 金井宣茂 |
| 6 | ディスカッション | 参加学生 |
| 7 | 閉会の挨拶 | JAXA宇宙環境利用推進センター長 白川正輝 |
| 8 | 閉会 | 司会:Kibo-RPC事務局 ヴェルニツ |
図1 ワークショップの様子
交流会と筑波宇宙センター施設見学
筑波宇宙センターに来訪した4チーム(インドネシア、日本、台湾、タイの学生13名と引率者6名)を対象に施設見学や交流会を実施しました。
学生たちは金井宇宙飛行士、中須賀教授、JAXA職員らと交流を深め、他国の参加学生とも活発に意見交換を行いました。また、学生たちが用意したプレゼントの交換も行われ、国際的な交流の場となりました。
さらに、筑波宇宙センターのユーザー運用エリア(User Operations Area: UOA)前にあるサインボードに掲示するため、学生たちが本軌道上決勝大会への参加を記念した色紙にメッセージとサインを行いました。
交流会後、「きぼう」運用管制室(Mission Control Room:MCR)を見渡せる特別室に移動し、実際の運用管制の様子を見ながら、JAXA職員から現在「きぼう」で行われている実験やミッションについて説明を受けました。その後、会場へ戻って短時間の交流を行い、本イベントは終了しました。
学生たちは金井宇宙飛行士、中須賀教授、JAXA職員らと交流を深め、他国の参加学生とも活発に意見交換を行いました。また、学生たちが用意したプレゼントの交換も行われ、国際的な交流の場となりました。
さらに、筑波宇宙センターのユーザー運用エリア(User Operations Area: UOA)前にあるサインボードに掲示するため、学生たちが本軌道上決勝大会への参加を記念した色紙にメッセージとサインを行いました。
交流会後、「きぼう」運用管制室(Mission Control Room:MCR)を見渡せる特別室に移動し、実際の運用管制の様子を見ながら、JAXA職員から現在「きぼう」で行われている実験やミッションについて説明を受けました。その後、会場へ戻って短時間の交流を行い、本イベントは終了しました。
第7回Kibo-RPCに向けて
第7回Kibo-RPCは2026年夏頃に募集を開始する予定です。
今年参加された皆さんも、初めて知ったという皆さんも、ぜひ次回の挑戦をご検討ください。
皆さまのエントリーをスタッフ一同、楽しみにお待ちしています。そして、筑波宇宙センターでまた皆さんにお会いできることを、心から楽しみにしています。
今年参加された皆さんも、初めて知ったという皆さんも、ぜひ次回の挑戦をご検討ください。
皆さまのエントリーをスタッフ一同、楽しみにお待ちしています。そして、筑波宇宙センターでまた皆さんにお会いできることを、心から楽しみにしています。
※特に断りのない限り、画像クレジットは©JAXA