3月12日の地球帰還後、NASAジョンソン宇宙センターでリハビリを行っている古川宇宙飛行士が記者会見に臨み、帰還後の近況を伝えました。また、報道陣との質疑応答では、約半年間の滞在期間を振り返りながら、宇宙での体験、ミッションに対する想い、今後の活動について語りました。
それでは、今月も有人宇宙活動に関するさまざまなニュースをお届けいたします!
New Topics
- 古川宇宙飛行士が帰還後記者会見を開催
- スペシャルレポート:油井宇宙飛行士が見た基礎訓練
- 実習、講義、現場見学を通して基礎訓練に励む宇宙飛行士候補者
- Gatewayでの科学利用に関するアンケート結果
- 「与圧ローバによる月面探査の実施取決め」に署名
- J-SSOD#28 超小型衛星3機放出に成功
- ミクロの細胞に重力が与える影響を探る研究者にインタビュー
- Kibo-ABCに係る取り組みが文部科学大臣表彰を受賞
【1】JAXA Humans in Space News
古川宇宙飛行士が帰還後記者会見で近況を報告
約半年間のISS長期滞在ミッションを終え、3月12日に地球へ帰還した古川聡宇宙飛行士が記者会見に臨み、帰還後の近況を報告。報道陣からの質問にも答え、宇宙で過ごした日々やミッションについて振り返りました。
油井宇宙飛行士による、宇宙飛行士候補者の基礎訓練レポート
米国ヒューストンにおいて小型軽飛行機による飛行訓練に取り組んだ諏訪、米田両宇宙飛行士候補者。その訓練の様子を、油井宇宙飛行士がレポートします。JAXA宇宙飛行士の先輩であり、元・自衛隊のテストパイロットでもある油井宇宙飛行士の目に2人の姿はどう映ったのでしょうか…?
実習、講義、現場実習を通して基礎訓練に励む宇宙飛行士候補者
宇宙飛行士候補者が取り組む基礎訓練は、前述の飛行訓練も含め、実に幅広い分野にわたって行われます。今回は、固体燃焼実験を例にした材料・流体実習、月極域探査ミッションに関する講義、LUPEXローバのモデルや実験用設備の見学、月周回有人拠点Gatewayの国際居住棟に提供される環境制御・生命維持サブシステムの開発現場実習を行なった様子をご紹介します。
月周回有人拠点Gateway利用アイデアのアンケート結果を共有
アルテミス計画において、2025年以降の建造開始が目指されている月周回有人拠点Gateway。その利用アイデアについてアンケートを実施させていただき、111件の回答をいただきました。ご協力いただいた皆様、ありがとうございました。回答を集計し、結果をまとめましたので、ぜひご覧ください。
文部科学省と米航空宇宙局が「与圧ローバによる月面探査の実施取決め」に署名
4月10日に、盛山正仁文部科学大臣とビル・ネルソンNASA長官との間で「与圧ローバを使用した月面探査に関するアメリカ合衆国航空宇宙局と文部科学省の間の実施取決め」が署名されました。本実施取決めでは日本は有人与圧ローバーの提供の役割を担います。また、日本人宇宙飛行士2名の月面活動機会が規定されています。
「きぼう」から超小型衛星3機の放出に成功!
4月11日に、「きぼう」日本実験棟の小型衛星放出機構(J-SSOD)から「CURTIS」「KASHIWA」「MicroOrbiter-1」という超小型衛星3機の放出に成功しました。放出の様子は、JAXAのYouTubeチャンネルでご覧いただけます。
細胞の重力感知の仕組みの謎に取り組む研究者にインタビュー
宇宙の微小重力環境では筋や骨にかかる力が減るので筋力や骨量が減るということはよく知られていますが、実はよりミクロのレベルで、細胞の一つ一つが重力を感知し、そのふるまいを変えていることが分かってきています。この重力感知の仕組みと、重力が細胞に及ぼす影響を研究している曽我部正博先生にお話を伺いました。
Kibo-ABCの活動が科学技術分野の文部科学大臣表彰を受賞!
日本を含むアジア太平洋地域を中心に、アジアントライゼロGや「きぼう」ロボットプログラミング競技会、「うちゅうのたね」といった人材育成に資するプログラムを実施した業績に関して、ISS/「きぼう」を利用した宇宙科学技術の理解増進を担当してきたチームが、今年度の科学技術分野の文部科学大臣表彰科学技術賞(理解増進部門) を受賞しました。
【2】JAXA宇宙飛行士最新情報
注目された発信
「コーヒーの良い香りに癒されています」と投稿した古川宇宙飛行士。ISSの微小重力環境では、飲み物は通常密閉容器に入っていて、ストッパー付ストローで飲むので、カップに入ったコーヒーから漂う香りを楽しむことはできなかったそう。それを知ると、香りと一緒に味わうコーヒーって贅沢な気がしてきますね。
【3】メディア・イベント情報
イベント情報
イベント・セミナー情報は以下をご覧ください。
【4】ギャラリーの注目情報
今月の注目カテゴリ:古川宇宙飛行士
【5】Enjoy Space Experience
このページでは有人宇宙技術部門がおすすめするコンテンツのご紹介をしています。ぜひご覧ください。
今月の「JAXA Humans in Space News」いかがでしたか?次回の発行は2024年5月末頃を予定しています。
※本文中の日時は全て日本時間です
発行者:国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 有人宇宙技術部門
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