大西卓哉宇宙飛行士のISS長期滞在が決定しました。滞在時期は2025年頃の予定で、大西宇宙飛行士は前回の2016年以来、2度目の長期滞在となります。今年6月にISS長期滞在搭乗員に指名された油井亀美也宇宙飛行士に続き、日本人宇宙飛行士のバトンがさらにつながります。
それでは、今月も有人宇宙活動に関するさまざまなニュースをお届けいたします!
New Topics
- 古川宇宙飛行士の軌道上活動をレポートVol.5、Vol.6を公開
- 船内ドローンロボットInt-Ball2の各種機能テストを実施中
- 大西宇宙飛行士の自身2度目となるISS長期滞在が決定
- 筑波宇宙センター特別公開で、「きぼう」自動実験システムのデモを実施
- アゼルバイジャンでKiboCUBE Academyを開催
- 高品質タンパク質結晶生成実験(JAXA MT PCG#10)を開始
- ELF実験結果をまとめた論文がJASMA 2023年度 論文賞を受賞
- 「きぼう」利用定型化細胞培養装置技術実証における協力提案募集の選定結果
【1】JAXA Humans in Space News
古川宇宙飛行士のISSで活動内容をレポート
古川宇宙飛行士のISS長期滞在は約3ヶ月となり、予定されているミッション期間を折り返しました。今月は、延期されていた船外活動が実施され、古川宇宙飛行士はその準備やサポートで活躍しました。また、細胞の重力センシング機構の解明実験を中心に、さまざまな実験を行いました。
Int-Ball2の初期チェックアウトを実施中
Int-Ball2は、ISSで活動する宇宙飛行士を支援する船内ドローンロボット。2017年に打ち上げたInt-Ball初号機で得られた知見を基に、宇宙飛行士の撮影に関する作業時間を最終的にゼロにすることを目標として開発されました。現在、古川宇宙飛行士と地上スタッフが協力して、その初期チェックアウト(各種機能のテスト)が行われています。
2025年頃のISS長期滞在が決定した大西宇宙飛行士による記者会見
前回の2016年に続き、自身2度目のISS長期滞在が決定した大西宇宙飛行士が、訓練中のヒューストンから記者会見に臨みました。現在の心境や今後の抱負について語り、会見に参加したメディアからの質問に答えました。
JAXAが検討する新しい技術にふれていただく機会が実現
「きぼう」における宇宙実験・利用の遠隔化・自動化・自律化を目指して研究開発を行なっている「きぼう」自動実験システム(GEMPAK)。この地上試作機の展示とデモンストレーションを、11月11日に行われた筑波宇宙センター特別公開で行い、多くの方にご覧いただきました。
超小型衛星開発に関する技術講座「KiboCUBE Academy」を開催
開発途上国の宇宙技術の向上と人材育成への貢献を目的とする「KiboCUBEプログラム」のもと、JAXA/UNOOSAでは、超小型衛星開発に関する技術講座「KiboCUBE Academy」を行っています。10月1日にアゼルバイジャンでオンサイトレクチャーを開催。現地参加者だけでなくボリビアやパキスタンなどからの参加もあり、盛況のうちに終了しました。
「きぼう」日本実験棟で、高品質タンパク質結晶生成実験を開始
民間パートナー(Space BD社)との協業により、20℃の温度環境でタンパク質の結晶を生成させる高品質タンパク質結晶生成実験を開始しました。JAXAが公募したアカデミア研究者の試料のほか、Space BD社が契約締結した有償利用試料およびJAXAの技術開発テーマ試料の結晶生成実験が行われます。
ELFで行われた宇宙実験の結果をまとめた論文が表彰されました!
「きぼう」日本実験棟の静電浮遊炉(ELF)で行われた実験結果をまとめた論文が、日本マイクログラビティ応用学会の2023年度 論文賞を受賞。同学会の第35回学術講演会の授賞式で表彰されました。
「きぼう」利用定型化細胞培養装置技術実証における協力提案として2件を選定
今年4月から7月にかけて行った、「きぼう」利用定型化細胞培養装置技術実証における協力提案の募集において、応募のあった提案8件の中から2件を選定しました。今後は、2026 年1月以降の打上・宇宙実験を目指し、準備を進めて行きます。
【2】JAXA宇宙飛行士最新情報
注目された発信
古川宇宙飛行士が「雪をまとっているのが見えます。宇宙から見ても美しいです」と、国際宇宙ステーションから撮った富士山の写真を投稿。冠雪した富士山の景色はおなじみですが、こんなふうに真上からというのは新鮮ですね。
大西宇宙飛行士のISS長期滞在が決定したことを受け、油井宇宙飛行士がお祝いコメントを投稿。自身の長期滞在予定が2025年頃に延びたことで「一時的にISS同時滞在もあり得るかな?」「一緒に頑張りましょう!」と呼びかけました。
【3】メディア・イベント情報
イベント情報
イベント・セミナー情報は以下をご覧ください。
【4】ギャラリーの注目情報
今月の注目カテゴリ:古川宇宙飛行士
【5】Enjoy Space Experience
このページでは有人宇宙技術部門がおすすめするコンテンツのご紹介をしています。ぜひご覧ください。
今月の「JAXA Humans in Space News」いかがでしたか?次回の発行は2023年12月末頃を予定しています。
※本文中の日時は全て日本時間です
発行者:国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 有人宇宙技術部門
受信アドレスの変更、登録解除は、メール配信サービス(携帯可)から行えます。
※特に断りのない限り、画像クレジットは©JAXA