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2021.09.14
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第2回「きぼう」ロボットプログラミング競技会の イベントリハーサルを実施しました。

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2021年8月10日、NASAのAstrobeeチームと共同で、第2回「きぼう」ロボットプログラミング競技会(Kibo-RPC)のイベントリハーサルを実施しました。本リハーサルでは、国際宇宙ステーションの「きぼう」船内に設置されているAstrobeeを実際に飛行させながら、第2回競技会の番組プログラムに基づいて、軌道上の宇宙飛行士の各種機器の操作と地上のイベント司会者による番組進行が問題なく連携するか、また番組プログラムの進行にあわせてNASAとJAXAの地上運用担当者が問題なく連携して運用できるかを確認しました。なお、今回のイベントリハーサルも、2021年5月26日のテクニカルリハーサルと同様に星出彰彦宇宙飛行士が参加・対応しました。

図1.星出宇宙飛行士とAstrobee(ⒸNASA / JAXA)
イベントリハーサルでは、軌道上決勝大会(イベント)のリハーサルとして、軌道上の宇宙飛行士と地上のイベント司会者による連携、番組進行の確認を行いました。まず初めに、宇宙飛行士とイベント司会者、NASAのAstrobeeチームの3者で音声確認を行い、番組プログラムに従って宇宙飛行士の立ち位置やカメラの画角に問題ないか、など機材の設定確認をしました。その後、JAXAが用意したテストプログラムを用いてAstrobeeを飛行させ、飛行中のAstrobeeの状態確認にかかわるNASA Astrobeeチーム/JAXA運用チーム間の連携と、イベント司会者に対する飛行状態の情報通知のプロセスが滞ることなくスムーズに行えるか、宇宙飛行士への飛行状態情報の共有・コミュニケーションがタイムリーにできるか、という点について確認を行いました。
また、今大会の重要なポイントとして、「宇宙飛行士に対してミッション完了報告を行う」という課題設定があります。参加者が作成するプログラムには、ミッション完了報告の音声が記録されているのですが、Astrobeeがプログラムに従って音声を再生するときに、宇宙飛行士は音声を聞き取りつつAstrobeeにハンドマイクを近づけて地上にも明瞭な音声を届けることができるか、確認しました。このAstrobeeと宇宙飛行士の連携は、今大会を盛り上げる重要な要素になるところです。宇宙飛行士(人間)とロボットの協調運用は、将来の月や火星などで行う有人宇宙探査において重要な役割を担います。
今回のイベントリハーサルでは、軌道上の星出宇宙飛行士の協力を得て、本番の軌道上決勝大会に向けたデータ取得と改善点の識別ができました。軌道上決勝大会まであと少しですが、今回のリハーサルで識別した改善点を反映し、皆さんに楽しんでもらえる大会にするため、最後までしっかり準備を進めていきたいと思います。

※特に断りのない限り、画像クレジットは©JAXA