Asian Herb in Spaceミッション2 宇宙飛行した種子が帰還しました！

Asian Herb in Space（AHiS）は、「アジアの種子：Space Seeds for Asian Future (SSAF)」プログラムの3番目のプロジェクトとして計画されました。このプロジェクトは、2つのミッションから構成されています。「ミッション1」では、国際宇宙ステーション（ISS）の「きぼう」日本実験棟でスイートバジルとホーリーバジルを約1か月間育てた後に、日本とマレーシアの研究者が回収サンプルを解析して宇宙環境の影響評価を行い、参加学生がその成果を学ぶと共に、学生自身が行う地上実験を通して宇宙生物学を学びます。また、「ミッション2」は、「きぼう」に打ち上げ、回収した「宇宙飛行種子」を、各国・地域の青少年が育てて科学に触れるミッションとなります。

「ミッション2」では、アジア・太平洋の11の国と地域から選定された22種のハーブ種子をJAXAがとりまとめ、COVID-19による国際輸送の影響を考慮して、下記の2回に分けて「きぼう」に打ち上げました。なお、SpX-21では、「ミッション１」の実験器材も一緒に打ち上げました。

「ミッション2」で打ち上げた22種のハーブ種子は、各国・地域の国花や国樹に指定されている種子のほか、伝統的な料理に使用されるなど、子供たちにも馴染み深い種子です。なお、「ミッション2」では、有効成分を含む植物を「ハーブ」と呼ぶ広い解釈により、様々な種子が選定されました。

種子の打上げ後、2021年6月21日に、「きぼう」で種子の保管状況の確認のため、星出飛行士により写真撮影が行われました。
そして、2021年7月10日（日本時間）に、SpX-22にて、「ミッション2」の種子と「ミッション1」の凍結サンプルが地上に回収されました。

今後は、JAXAからそれぞれのハーブ種子を選定した各国・地域に返還します。その後、各地で教育プログラムが実施され、参加学生が宇宙飛行した種子を育て、宇宙と科学を身近に体験することができます。これらの取り組みは、アジア・太平洋地域の青少年の科学教育、人材育成、SDGsに貢献します。