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Organoid Culture Chamber: OCC/ Three-Dimensional Organoid Culturing System: T-DOCS立体培養容器(OCC)/ 自動溶液交換器具2型(T-DOCS)
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図1 宇宙で野口宇宙飛行士がOCCを使用している様子を見守る関係者(Space Organogenesis実験)

三次元培養ための立体培養容器(OCC)

立体培養容器(Organoid Culture Chamber: OCC)は、Space Organogenesis実験で、肝芽オルガノイドを培養するために開発した立体培養用容器です。OCCは、培養槽中央に血管様構造体の保持部を有しており、TypeB容器では、血管用構造体内部の灌流培養が可能となります。

図2 Organoid Culture Chamber (OCC)
左:TypeA側面、中央:TypeB側面、右:上面
容器種類 仕様
OCC TypeA(溶液量:約5mL)
  • 培養槽中央に血管様構造体保持部を有する立体培養用容器
  • 培養槽側へのアクセスポートを持つ
  • 血管用構造体内部への通液はできない
OCCTypeB(溶液量:約5mL)
  • 培養槽中央に血管様構造体保持部を有する立体培養用容器
  • 血管用構造体内部に通液することができる
  • 培養槽側、血管用構造体内側へのアクセスポートを持つ

肝芽集合のための回転台

回転台は、OCCを回転させ、向心力によってOCC中央の人工血管に肝芽を集合させるための装置です。1台で4式のOCCを回転させることができます。OCCはTypeA、TypeB共に使用できます。

図3 回転台を用いた軌道上での胚芽集合の様子

灌流培養のための自動溶液交換器具2型(T-DOCS)

自動送液交換器具2型(Three-Dimensional Organoid Culturing System: T-DOCS)は、Space Organogenesis 実験向けに開発した再構成血管内に培養液を灌流させることを目的とした立体培養用の自動培養装置です。立体培養容器OCC TypeBを収納して、培養、液交換が可能です。

図4 立体培養ユニット(OBU)
図5 T-DOCSの構成

仕様

容器仕様 概要
装置構成 統合制御支持ユニット(ICBU)と立体培養ユニット(OCU)で構成
統合制御ユニット
(Integrated Control Base Unit:ICBU)
  • CBEF-Lに設置し、OCUの電源供給・制御を行うユニット
  • OCU 8式の接続が可能
立体培養ユニット
(Organoid Culture Unit:OCU)
  • OCC TypeB 1式を設置して培養が可能
  • 流路部、駆動部から成る
  • OCU設置部の底面側に観察窓を有する
  • 寸法:128 x 85 x 50 mm
流路部 OCC1式が貯液/廃液バッグ1式とポンプを介して接続されている。OCCはカプラによりワンタッチで流路部との接続/切り離しが可能。
流速:ポンプ1:0.3~1 mL/分 ポンプ2:0.5~3 µL/分
駆動部 ポンプ駆動部。CBEF-Lとの接続ポートを有す。
図6 「きぼう」でCBEF-LにT-DOCSを取り付ける古川宇宙飛行士(Image by JAXA/NASA)

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※特に断りのない限り、画像クレジットは©JAXA