今月は大きなニュースがありました。ISS長期滞在ミッションに向け訓練を続ける諏訪理宇宙飛行士の搭乗機が、クルードラゴン宇宙船運用14号機に決定しました。初めての宇宙飛行に向け、準備はいよいよ本格化しています。あわせて、油井亀美也宇宙飛行士が参加したPANGAEA地質学訓練の様子など、有人宇宙活動に関する最新情報をお届けいたします。
New Topics
- 諏訪宇宙飛行士 ISS長期滞在の搭乗機が決定
- 諏訪宇宙飛行士のISS長期滞在に向けた準備活動をレポート
- 宇宙食の準備について、諏訪宇宙飛行士と宇宙食担当者にインタビュー
- 油井宇宙飛行士が約3週間にわたる地質学訓練に参加
- 国立天文台で油井宇宙飛行士と学ぶ!特別イベントの開催報告
- 「きぼう」利用マウスサンプルシェアの成果が論文に掲載
- マウス宇宙ミッションの成果と今後の展望に関する記者勉強会をレポート
- 「きぼう」静電浮遊炉(ELF)を用いたOASIS-ELF実験を開始
【1】JAXA Humans in Space News
諏訪宇宙飛行士 ISS長期滞在の搭乗機が決定
諏訪理宇宙飛行士が国際宇宙ステーション(ISS)長期滞在ミッションにおいて、クルードラゴン宇宙船運用14号機へ搭乗することが決定しました。今回が諏訪宇宙飛行士にとって初めての宇宙飛行となります。打上げは2027年3月以降を予定しており、現在もミッションに向けた準備・訓練が進められています。
ISS長期滞在に向け、諏訪宇宙飛行士の準備活動が着実に進行中!
宇宙飛行士が宇宙へ行くための準備は、訓練以外にもたくさんあります。諏訪宇宙飛行士は6月に一時帰国した際、「きぼう」の運用訓練に加え、宇宙日本食・生活用品の輸送時期の確認を行いました。さらに、ISS滞在期間中の広報活動やファミリー・サポートの調整に加え、自身が担当する可能性のある宇宙実験等について研究者や運用担当者と意見交換を実施。ミッションに向け、多方面にわたる準備を進めました。
諏訪宇宙飛行士と宇宙食担当者に聞く、「まだ見ぬ未来の食事の準備」
宇宙での活動を支える基盤のひとつが「宇宙食」。実際に食べるのは数ヶ月後の未来になりますが、宇宙飛行士は地上にいるうちにその準備を行います。今回、宇宙食を選ぶ諏訪宇宙飛行士と、それを宇宙へ届ける宇宙食担当者へのインタビューを実施。宇宙での食事を支える準備の裏側をご紹介します。
油井宇宙飛行士がPANGAEA訓練に参加。なぜ宇宙飛行士は地質学を学ぶのか
将来の月・火星探査に向けた地質学訓練「PANGAEA(パンゲア)訓練」に、油井亀美也宇宙飛行士が約3週間にわたり参加しました。訓練では座学やフィールドワークを通じて、探査ミッションに必要な地質学的知識や観察手法を学びました。訓練の様子は、有人宇宙技術部門のXおよび油井宇宙飛行士自身のXでご覧いただけます。
「国立天文台で油井宇宙飛行士と学ぶ!―月・火星探査に向けて―」の開催報告を公開
8月20日にJAXAと国立天文台の共催で、小・中・高校生を対象としたイベントを開催。油井宇宙飛行士がISSでの体験や宇宙から見た地球を紹介しました。また、月極域探査機「LUPEX」や火星衛星探査計画「MMX」についての講演や、月・火星探査の未来をテーマにしたトークセッションも行われ、多くの質問や、活発な意見交換が行われました。詳しい内容やアーカイブ映像は、国立天文台の記事からご覧いただけます。
月面重力を模擬して飼育したマウスの関節の解析から新たな知見
「きぼう」利用マウスサンプルシェアの2022年度選定テーマ「宇宙環境が関節拘縮発症に与える影響」の成果が、論文に掲載されました。産業医科大学の山中芳亮講師らが、人工重力で月面重力(1/6G)を模擬して飼育されたマウスの前肢を解析。筋や骨への影響は限定的だった一方、肘関節を包む関節の組織は明らかに肥えて厚みが増す変化が見られました。宇宙滞在中の上肢機能の維持に向けた新たな知見です。
メディア向け説明会で、統合バイオバンク「ibSLS」と宇宙マウス研究の最新成果を紹介
8月27日に開催された「マウス宇宙ミッションの研究成果と今後の展望に関する記者勉強会」のレポートを公開しました。勉強会では、マウス宇宙ミッションで得られたデータや生体試料を集約した宇宙生命科学統合バイオバンク「ibSLS」の本格稼働と、ヒトの健康データとの連携を紹介。あわせて、宇宙マウスでは重力センサーである内耳の球形嚢に特徴的な遺伝子発現の変化が見られたことが確認され、宇宙飛行士の研究結果とあわせて、重力環境の変化への適応における球形嚢の重要性が示されました。
静電浮遊炉(ELF)で高温融体の表面張力を測定する「OASIS-ELF」実験がスタート
「きぼう」日本実験棟の静電浮遊炉(ELF)を用いた「OASIS-ELF」実験が始まりました。白金、ジルコニウム、ニッケルの融体の表面張力と温度、保持時間との関係を高精度に測定し、微小重力環境における高温融体の表面張力のベンチマークデータ取得を目指します。この実験には5つの大学が共同で参加。学生を含む研究チームが成果創出のために力を合わせて臨んでいます。
【2】JAXA宇宙飛行士最新情報
注目された発信
油井宇宙飛行士のXより
ESAが実施するPANGAEA訓練を終えた油井宇宙飛行士は、自身のXで訓練期間中の学びや経験を数多く発信しました。地質学への関心を生かしながら、座学から野外実習まで精力的に取り組んだ様子が紹介されています。以下の3つ以外にも、多くの投稿がありますのでぜひご覧ください!
大西宇宙飛行士のXより
大西卓哉宇宙飛行士が、大分で行っている飛行機の操縦訓練について投稿。エアラインパイロットだった頃の経験から培ったスキルは、宇宙飛行士になった今もそのまま役立っているようです。
【3】メディア・イベント情報
イベント情報
イベント・セミナー情報は以下をご覧ください。
【4】ギャラリーの注目情報
今月の注目カテゴリ:油井宇宙飛行士
【5】Enjoy Space Experience
このページでは有人宇宙技術部門がおすすめするコンテンツのご紹介をしています。ぜひご覧ください。
今月の「JAXA Humans in Space News」いかがでしたか?次回の発行は2026年10月末頃を予定しています。
※本文中の日時は全て日本時間です
発行者:国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 有人宇宙技術部門
受信アドレスの変更、登録解除は、メール配信サービス(携帯可)から行えます。
※特に断りのない限り、画像クレジットは©JAXA