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ペイロードラップトップターミナル・微小重力計測装置・ユーティリティ汎用電源PLT・MMA・UDC
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実験を支援する強力なサポーター!

実験をサポートする脇役たち

日本で開発している実験装置以外にも、それらの実験装置をサポートする機器があります。これらの支援機器の役目は、宇宙ステーションに搭乗する宇宙飛行士のサポートや環境の測定、実験機器への電力供給などをすることです。ここではそれらの機能や役割について説明します。

宇宙飛行士をサポートするノートパソコン - Payload Laptop Terminal: PLT

ペイロードラップトップターミナル(PLT)は、みなさんが普段目にしている普通のノートパソコンと同じ形状をしています。現在はIBM ThinkPad A31Pという機種をベースに開発されたものを使用しています。

このノートパソコンは宇宙飛行士が宇宙ステーションの中で、実験データや実験装置の健全性データが見られるように特別なソフトウェアが組み込まれています。このソフトウェアを用いることによって、宇宙飛行士は実験装置の状況を把握することが可能となります。特に実験装置でアラームを検知した場合、PLTを利用して詳細な情報を見ることができるので非常に有効です。さらに、PLTのソフトウェアは新しい装置が打ち上げられたときにもファイル転送をすることで書き換えが可能です。

また、地上との通信ができないような緊急状態や地上と宇宙ステーション間の通信時間差が影響するような実験でも、必要に応じてPLTからコマンドを打つことができます。つまり、PLTは地上管制システムのバックアップの役目も果たしているのです。

ラップトップの画面(一例)
ラップトップの外観

微小重力環境を測定 - Microgravity Measurement Apparatus: MMA

微小重力計測装置(MMA)は、宇宙ステーションの微小重力環境を測定する装置です。宇宙ステーションは実際には無重力ではなく、地球の引力の影響や宇宙飛行士が動くことによって重力環境が変化します。この変化が宇宙ステーションで行われている実験に影響を与えることがあるので、MMAが微小重力環境を測定し、研究者に実際の実験環境条件を提供します。

MMAは3軸の加速度センサーを持っており、実験装置周辺の加速度環境を測定することができます。わずかな揺れを感知する高精度のセンサーで、デー タを地上に送ります。また、MMAは「きぼう」日本実験棟内の実験ラック表面に最大5個取り付けることが可能です。取得した加速度データはマイクログラビティーラップトップターミナル(MLT)と呼ばれるコントロール用のパソコンに送られ、MLTから地上局にダウンリンクされ、研究者のもとに届く仕組みになっています。

ライフサイエンス実験ラックに搭載されたMMA
MMAの実験データ

宇宙ステーションにあるコンセント - Utility DC/DC Converter Unit: UDC

国際宇宙ステーションの使用電力は直流120VDCですが、一般の電子機器は、10数V以下で動作する機器がほとんどです。そのため、ユーティリ ティ汎用電源(UDC)は、120Vから直流28Vへ変換し、ユーザーへ提供します。いわゆる「コンセント」の役割を果たします。「きぼう」内には2台のUDCがあり、UDC1台あたり2個のコンセントを有しています。それにより、例えば、UDCから電源をとりビデオカメラを動かすことができます。

UDCの搭載場所例(左画像の赤線で囲まれた部分)とUDCの外観

パンフレット・資料ダウンロード

※特に断りのない限り、画像クレジットは©JAXA