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Dispersal Cell Culture Chamber: DCC / Automated Medium Exchanger Mark-1: Auto-Ex1細胞培養容器(DCC)/ 自動溶液交換器具1型(Auto-Ex1)
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細胞培養容器(DCC)

使い捨て使用可能な密封系細胞培養容器(DCC)

細胞培養容器(Dispersal Cell Culture Chamber: DCC)は、接着系細胞の培養のために開発された閉鎖系培養容器です。開発当初は、組み立て式の培養容器(図1)でしたが、ユーザーの利便性を考慮し、使い捨て容器を開発PDFしました。

初期のDCCは、ガス透過膜が溶着されたタイプでしたが、現在は、図2に示す両面テープでガス透過膜を接着するタイプの容器を使用しています。ベースプレートの形状は3種あり、実験目的により使い分けることが可能です。

図1 組み立て式 細胞培養容器
図2 DCC-TNへのガス透過膜貼り付けの様子

仕様

容器仕様 概要
容器構成
  • ポリスチレン製のベースプレート、ガス透過膜で構成
  • シリコン製のアクセスポートを2か所有する
溶液封止方法 ベースプレートとガス透過膜は、両面テープ接着
容器外形寸法 86x49x8mm
液深 3mm
培養面積 15.5cm2
液量 約5mL
容器バリエーション
  • ベースプレート3形状あり(①DCC-TN、②DCC-TO、③DCC-T9)
  • ②は2つ穴、③は9つ穴の穴あきベースプレート
  • ②③はベースプレートボトム部に観察用フィルムを貼付して使用
図3 DCC容器バリエーション ①DCC-TN、②DCC-TO、③DCC-T9

DCC内の溶液を自動で交換する自動溶液交換器具1型(Auto-Ex1)

図4 自動溶液交換器具1型(Auto-Ex1)

自動溶液交換器具1型(Automated Medium Exchanger Mark-1: Auto-Ex1)は、DCCの溶液交換を自動で行う装置です。1台で6枚のDCCの溶液交換ができ、3分程で完了します。

図5 マイクロコンピュータ制御でチューブポンプを用いて溶液を交換する
図6 Auto-Ex1 の構成

仕様

容器仕様 概要
装置構成 送液ユニット:1式
培養容器ユニット:2式
貯液ユニット:2式
制御ユニット:1式
送液ユニット(送液U)
  • チューブポンプを有する筐体
  • 培養容器ユニット(2式)、貯液ユニット(2式)、制御ユニット(1式)が取付け可能
  • ポンプは2系統の流路を有する
  • ポンプ流速:15mL/min±15%(1系統あたり)
培養容器ユニット(培養容器U) DCCを接続するためのユニット。DCC 3式/ユニット。
貯液ユニット(貯液U)
  • 溶液バッグを接続するためのユニット
  • 溶液バッグ(培地や化学固定液用)と廃液用を1式とし、1式/ユニット
  • 培養容器Uと貯液Uは1式ずつが対となる
  • 貯液バッグ容量は最大80mL
制御ユニット(制御U) マイクロコンピュータ制御でチューブポンプを稼働。単三電池4本で運転。
寸法 249mm x 118mm x 66mm
図7 「きぼう」でAuto-Ex1を操作する大西宇宙飛行士(Image by JAXA/NASA)

※特に断りのない限り、画像クレジットは©JAXA