インクリメント64

更新 2021年6月25日

インクリメント64期間

2020年10月21日~2021年4月17日

インクリメント64キーメッセージ

新たなプラットフォームの礎構築と探査に向けたシームレスな研究拡大
~有人宇宙滞在/探査技術の獲得と利用サービス拡充向け技術実証の最前線~

インクリメントマネージャ紹介

井上夏彦
インクリメント64マネージャ

インクリメント64では、開始してまもなく野口宇宙飛行士が新型の米国商業有人宇宙船クルードラゴン有人運用飛行(Crew-1)でISSに到着し、「きぼう」利用もまさにロケットスタートを切ることができました。

約30におよぶ「きぼう」利用ミッションを実施しましたが、キーメッセージに掲げた二つの目標のうち、有人宇宙滞在技術の獲得としては、抗加齢医学研究の「CPP病原体仮説」を検証し、地上での老化の減速や宇宙飛行士の健康管理手法向上につなげる「Phospho-aging」実験のサンプル採取を計画通り行いました。もう一つの目標、利用サービス拡充に向けた技術実証としては、iPS細胞を用いた立体臓器創出技術開発の第一歩となる「Space Organogenesis」実験や、創薬標的として重要視されている膜タンパク質の軌道上結晶化手法の開発を目指す「MTPCG#5」実験、宇宙探査や航空技術に不可欠な高融点物質の熱物性計測や新規高機能物質探索を行う「ELF」利用による実験などを確実に実施し、貴重なサンプルを地上に持ち帰ることができました。また、有償利用テーマとしても、インクリメント63で技術実証した世界初の対面型リアルタイム双方向通信放送システムを用いて「双方向ライブ配信」を達成した「KIBO宇宙放送局 」により、「きぼう」利用事業の実施領域をさらに拡大することができました。昨年の年越しの際に野口宇宙飛行士が出演したライブ放送の視聴者は50カ国、550万人超におよび、地上に暮らす多くの皆さんに「きぼう」利用を一層身近に感じさせてくれるものとなりました。

軌道上で野口宇宙飛行士から星出宇宙飛行士へと日本人宇宙飛行士活躍のバトンが渡されたように、インクリメント64で達成された成果の多くはインクリメント65以降での「きぼう」利用・事業化の拡大や有人宇宙探査における日本の貢献につながっていきます。引き続き「きぼう」利用及び日本の有人宇宙開発へのご声援をよろしくお願いいたします。

インクリメント64を担当する井上夏彦です。インクリメント61/62に引き続き、2回目のインクリメントマネージャを拝命することとなりました。

きぼう利用はインクリメント毎に様々な特徴や見所があることをご存じでしょうか?
前回担当したインクリメント61/62ではキーメッセージとして「長期滞在技術実証の拡大」を掲げました。探査向けの長期滞在技術実証として、「水再生システム実証実験装置(JWRS)」や「大型人工重力発生機を持つ細胞培養装置追加エリア(CBEF-L)」などの新規装置の設置やそれらを用いた実験を行って、キーメッセージに沿った成果だけでなく、日本が先鞭を付けた「きぼうロボットアームを用いた超小型衛星放出(J-SSOD)」や第4回宇宙開発利用大賞(内閣総理大臣賞)を受賞した「小型衛星光通信実験(SOLISS)」など多数の成果を上げることが出来ました。

今回担当するインクリメント64ではキーメッセージとして、「新たなプラットフォームの礎構築と探査に向けたシームレスな研究拡大」を掲げています。中でも、iPS細胞を用いた臓器の立体培養技術へのブレイクスルーが期待される「微小重力環境を活用した立体臓器創出技術の開発(Space Organogenesis)」及び有人探査に向けて微小重力環境下での燃焼性の新しい高精度な予測手法を提供する「火災安全性向上に向けた固体材料の燃焼現象に対する重力影響の評価(FLARE)」についてはこのインクリメントから開始される新規テーマでもあり、特に重点的に取り組んでいきます。

また、本インクリメントでは野口宇宙飛行士がスペースX社が開発した有人宇宙機「クルードラゴン」の運用初号機に搭乗してISSでの長期滞在を行う予定になっています。滞在期間中には様々なJAXAのミッションに携わり、その映像はインターネットやテレビなどを通じて皆さまに届けられます。「きぼう」で働く、「きぼう」で暮らす野口宇宙飛行士の姿だけでなく、「きぼう」で生まれる成果の数々も皆さまにお届けできるように精一杯努めてまいりますので、お楽しみにお待ち下さい。

利用ミッション(実施)

超小型衛星放出プラットフォーム

新薬設計支援プラットフォーム

  • 高品質タンパク質結晶生成実験
    • 高品質タンパク質結晶生成実験(中温、米国打上げ)第5回【JAXA MT PCG#5】
    • 高品質タンパク質結晶生成実験(低温、米国打上げ)第6回【JAXA LT PCG#6】

新プラットフォーム形成(細胞医療への貢献に向けた⽴体培養技術の有効性実証)

新プラットフォーム形成(将来有人活動の安全基盤確立に向けた宇宙火災研究(仮))

新プラットフォーム形成(民間利用の拡大)

  • きぼう宇宙放送局技術実証【 Space Studio KIBO 】
  • 新型エンコーダの軌道上実証【 Kibo Avatar-X 】
  • お酒まろやかミッション【 Spirits Maturation 】
  • 東北復興宇宙ミッション2021【 TOHOKU2021 】

宇宙医学


  • 利用ミッションは、「きぼう利用戦略」の具体的取り組みの分類に基づいたマッピング(図1)を基に優先順位を定めています。
図1 インクリメント64利用ミッションの「きぼう利用戦略の具体的取り組み」マッピング

国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構
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