静電浮遊炉を利用した米国の実験が終わりました!

公開 2021年3月22日

国際宇宙ステーション(ISS)の利用成果拡大のため、日本と米国で実験装置の相互利用などを促進するプログラム(Japan-United States Open Platform Partnership Program:JP-US OP3)があります。このプログラムに基づき、「きぼう」日本実験棟に搭載した静電浮遊炉を利用した米国の実験を実施してきましたが、2021年1月に実験が終了しました。このプログラムで「きぼう」の日本の実験装置を米国の研究者が利用するのは今回が初めてでした。

静電浮遊炉

本研究は、静電浮遊炉等を利用して、液体状態の金属の物性値を精密に測定することを目的としており、鋳造や溶接などの製造プロセスの改善につながることが期待されます。
今回の実験では静電浮遊炉を使用して、金属や合金などの浮遊・溶融に成功し、熱物性値の測定に必要なデータを取得することができました。現在、米国の研究者側で実験データを基にした解析作業を実施中です。
JAXAでは今後も継続して静電浮遊炉を利用した米国の実験を実施する予定です。

  • 代表研究者 米国Tufts大学、Douglas Matson准教授
  • 実験名 Round Robin (Thermophysical Property Measurement)
  • 実験目的
    • 金属や合金の熱物性値(密度、表面張力、粘性)の測定誤差の原因を理解し、制御する。
    • 熱物性値の測定における不確かさを定量化するため、ベースラインとなるデータを提供する。
代表研究者コメント
DOUGLAS MATSON准教授

JAXAの静電浮遊炉ELFを使用して実施した我々の実験は大成功しました。我々の達成した今回のプログラムにより、低軌道の科学を理解し、地上における商業的な製造プロセスのモデリング及び高機能材料を低コスト及び高信頼性で作り出すことにつながります。筑波宇宙センターの技術者チームは、この実験プログラムを通して、我々の技術的な教師のように務め、JAXA/NASAの協力に導いてくれました。そのおかげで、我々の実験前の予想を超えた成功を達成することができました。

Our experiments using the JAXA Electrostatic Levitation Furnace (ELF) have been highly successful. The measurement program we accomplished is being used to understand how low earth orbit science can support terrestrial commercial manufacturing process modeling and yield high performance materials at reduced cost with enhanced reliability. The Tsukuba Space Center engineering team served as our technical mentors and guided the JAXA/NASA collaboration throughout the experimental program, enabling us to achieve results beyond our pre-mission expectations.

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