10月6日、若田光一宇宙飛行士が搭乗するクルードラゴン宇宙船運用5号機(Crew-5)が打上げられ、翌10月7日には国際宇宙ステーション(ISS)へドッキング、若田宇宙飛行士はISSに入室し、長期滞在が始まりました!ここから数カ月間、若田宇宙飛行士は軌道上でさまざまな活動を行います。
それでは、今月も有人宇宙活動に関するさまざまなニュースをお届けいたします!
New Topics
- 若田宇宙飛行士のISSでの活動についてレポートを順次公開中
- 「きぼう」ロボットプログラミング競技会の軌道上決勝大会が開催
- MAXIとNICER望遠鏡の自動連携によるOHMANプログラムが始動
- MAXIがオーロラの直下におけるマイクロオゾンホール形成の発見に貢献
- 宇宙実証用ハイパースペクトルセンサ(HISUI)のデータ提供を開始
- ISSにおける宇宙放射線の生物学的影響が明らかに
【1】JAXA Humans in Space News
若田宇宙飛行士が軌道上で行うさまざまな活動内容をレポート
クルードラゴン宇宙船運用5号機(Crew-5)の打上げが無事に成功を収め、若田宇宙飛行士のISS長期滞在が始まりました。これから数カ月、さまざまなミッションを進めて行くことになりますが、その活動の様子を下記ページで順次お伝えしていきます!軌道上活動レポートは約2週間ごとに更新を行うのでぜひお楽しみに!
第3回「きぼう」ロボットプログラミング競技会の優勝チームが決定!
過去最多の12か国・地域より351チーム、1431人の応募があった第3回「きぼう」ロボットプログラミング競技会。予選会を勝ち抜いた10チームが軌道上決勝大会に臨み、その戦略と技術力を競い合いました!その結果、優勝は台湾の KIBO la na tsu bu KIBO / Robology Awesome Aliens に決定!この決勝大会の様子は、YouTubeでご覧いただけます。
3rd Kibo Robot Programming Challenge (Kibo-RPC), Final Round 軌道上決勝大会
ISS上でのX線突発天体の即時観測計画OHMAN始動
ISSに搭載されているJAXAの全天X線監視装置MAXIとNASAのNICER望遠鏡。この2つの観測装置によるX線天体の国際連携観測OHMAN(オーマン)計画が8月10日から始動し、9月13日に連携観測に成功しました。MAXIで発見されたX線突発現象情報は、これまで地上で解析され、連携観測開始まで3時間以上かかっていましたが、これが、地上を経由することなくISS上で5分半という短い時間でNICERに伝えられ、自動で追観測を行う仕組みが確立されたのです。過去MAXIで検出されたにもかかわらず、増光が短時間であるために、連携観測では対応天体が検出されていないMUSST(マスト)天体(短時間軟X線突発天体)の正体も解明できると期待されています!
国際宇宙ステーション上でのX線天体の国際連携観測OHMAN(オーマン)プログラム始動-全天X線監視装置MAXIとNICER望遠鏡の自動連携によるX線突発天体の即時観測-
「きぼう」船外に搭載されたMAXIの放射線モニタが大いに活躍!
多分野の研究者による国際共同研究グループが、複数衛星と地上観測により、「孤立陽子オーロラ」と呼ばれる特殊なオーロラの直下に生じる、局所的な中間圏オゾン量の変動を詳細に捉えることに成功しました!全天X線監視装置MAXIには、主検出器を突発的な放射線増加から保護するために搭載されている、放射線モニタ(RBM)がありますが、これを使用して、孤立陽子オーロラ直上の放射線帯電子の増加を検出し、研究に大きく貢献しました。
石油資源や鉱床の遠隔探知以外にも広く活用が期待されるHISUIデータ公開!
経済産業省とJAXAの連携のもと、「きぼう」に設置されている宇宙実証用ハイパースペクトルセンサ(HISUI)が2020年から撮りためた画像データを、衛星データプラットフォーム「Tellus」において一般公開を開始しました。HISUIは地表の物質を識別する能力に優れ、そのデータは石油や鉱物資源の識別以外にも、様々な分野への活用が期待されています!
衛星データプラットフォーム「Tellus(テルース)」上で宇宙実証用ハイパースペクトルセンサ(HISUI)のデータ提供を開始します
宇宙放射線による生物への影響を定量的に測定
ISSにおいて約4年間に渡り凍結保存されていたマウスES細胞の染色体異常を解析し、宇宙放射線による生物への影響を定量的に測定した研究で、物理学的線量計による予測値と生物学的測定値がほぼ一致することが明らかにされました。
【2】JAXA宇宙飛行士最新情報
注目された発信
若田宇宙飛行士公式Twitterより
若田宇宙飛行士が、ISSのキューポラから撮影したという写真をツイート。海の青と大地の緑が美しい北海道がハッキリと伺えます!広大な北海道も、宇宙からは全景がこんなふうにのぞめるのですね。
【3】メディア・イベント情報
イベント情報
イベント・セミナー情報は以下をご覧ください。
【4】ギャラリーの注目情報
今月の注目カテゴリ:若田宇宙飛行士
【5】Enjoy Space Experience
このページでは有人宇宙技術部門がおすすめするコンテンツのご紹介をしています。ぜひご覧ください。
今月の「JAXA Humans in Space News」いかがでしたか?次回の発行は2022年11月末頃を予定しています。
※本文中の日時は全て日本時間です
発行者:国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 有人宇宙技術部門
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