基礎地質学実習
1泊2日の日程で、将来惑星探査を見据え火山地質、火山岩について理解を深めるため、浅間・上田地域での野外実習を実施しました。浅間山の噴火によって形成された火砕流堆積物、流れ山、さらに、溶岩流地形を観察し、火山噴火の仕組みについて考察しました。座学と主に堆積岩や変成岩の観察を行った秩父地域での巡検で得られた知識を基に実際の火山フィールドを観察し、考察、議論することで、地質学的現象を総合的により深く理解することが出来ました。
メディア対応訓練
この基礎訓練レポートをお読みになっている皆様も、宇宙飛行士の講演会を聞きに行ったり、宇宙飛行士が著者の本を読んだりしたことがある方も多いのではないでしょうか?JAXAを代表する宇宙飛行士候補者、または宇宙飛行士として、日本の宇宙開発や自身の業務を通して得た経験・体験・成果を世界中の人々に向けて発信することも、宇宙飛行士としての大切なお仕事です。
訓練は効果的な情報発信を行う方法や、メディア対応における注意点を学ぶ講義からはじまり、実際にカメラを前にした日本語、英語での模擬記者会見や模擬インタビューを通して、メディア対応をする際の立ち振舞いや、効果的な話し方について実践形式で学びました。録画した映像をもとに自身が話している姿を客観視することで、それぞれの課題を明確に意識し、さらにレベルアップすることができたようでした。
訓練は効果的な情報発信を行う方法や、メディア対応における注意点を学ぶ講義からはじまり、実際にカメラを前にした日本語、英語での模擬記者会見や模擬インタビューを通して、メディア対応をする際の立ち振舞いや、効果的な話し方について実践形式で学びました。録画した映像をもとに自身が話している姿を客観視することで、それぞれの課題を明確に意識し、さらにレベルアップすることができたようでした。
続いて、新聞や雑誌などを想定した寄稿文を作成し、講師に添削してもらうことで、媒体に合わせた文章作成スキルや、読みやすい文章の書き方を磨くことができました。
諏訪宇宙飛行士候補者の感想
自分が話している姿を録画して見る。これほど苦痛なことは昔からありませんでした!まさか、それを集中的に行う日が来るとは、数年前までは想像もしていませんでした。しかし、今まで避けてきたことだからこそ、腰を据えて取り組むと新たな学びがあります。第三者的な視点で自分が話している姿を確認し、どのような癖があるのか理解することは、人前でわかりやすく話すための第一歩だと感じます。もちろん、人前で話す技術はすぐに上達するわけではないのですが、自分で課題を認識することで、これからどういったことに気を付けていけばいいのかといったポイントや目標が明確になります。「プレゼンが上手な人は何度も何度も練習する」という、ある意味当たり前の真理を改めて教えていただいたのもこの訓練での大きな収穫でした。人間、少し慣れてくると意外とこういった基礎的な反復練習をついおろそかにしてしまいがち、ということをこれまでの人生を通しても実感してきましたが(そしてそう実感しているのにできないのも人間です!)、そうした基礎を時折指摘されることは、本当にありがたいことだと感じます。ところで、この訓練直後には宇宙飛行士認定の記者会見がありました。果たして、この訓練の成果は出たのでしょうか?・・・は皆様のご判断にゆだねるしかありません。本来であれば、記者会見を自分で見直して次回の糧にしなければならないのでしょうが、やはり自分の映像を見るのは苦痛で、まだ全部を見返えすことができていません!一進一退。いや三歩進んで二歩下がる。少しは前進していると信じたいですね。
※特に断りのない限り、画像クレジットは©JAXA