米田宇宙飛行士候補者(以下、米田候補者)は2023年4月にJAXAへ入構し、新入職員研修を終え、5月より基礎訓練を開始しました(諏訪宇宙飛行士候補者は2023年7月JAXA入構予定)。5月8日の基礎訓練開講式では、先輩宇宙飛行士や関係者からの激励や米田候補者から抱負が述べられました。
「今後さらに変化していく宇宙業界の中でどのような宇宙飛行士であるべきかその時々でしっかり考えて柔軟に対応できる宇宙飛行士になりたい。周りの方への感謝の気持ちを忘れないこと、新しいことを楽しみながら全力で取り組む姿勢を大切にしていきたい。」
訓練近況報告
基礎訓練として、国際宇宙ステーション(ISS)の「きぼう」日本実験棟(Japanese Experiment Module:JEM)」の概要を学ぶため、今月は「きぼう」の運用管制を担当する運用管制員(フライトコントローラ)候補生とともにISS及び「きぼう」運用の基礎を学ぶJEM Pre-Academyに参加しました。JEM Pre-Academyは「きぼう」運用に携わる新任者向けに実施される訓練プログラムでISS及び「きぼう」の歴史、ISSシステム・運用の概要、有人宇宙開発における安全の考え方、緊急時対応等について学び、基礎的な知識を習得します。
その他にも語学訓練(英語、ロシア語)等も開始しています。
その他にも語学訓練(英語、ロシア語)等も開始しています。
米田候補者のコメント
「きぼう実験モジュールやISSについて、30年近く前から多くの人が関わり開発・設計・運用されてきた様子を学び、宇宙開発における縦の時間軸と横のつながりの壮大さを知ることができました。同時に、現在の仕事は次の20~30年を作るのだという長期的視点を忘れてはいけないと感じています。また、人間が宇宙で過ごすための生命維持装置や緊急事態対応を学ぶ中で、生身の人間のはかなさ、技術や知識で不可能を可能にしてきた人間の力強さ、そして普段は当たり前に暮らしている地球という環境の尊さを改めて感じることができよかったです。学びを大切に引き続き訓練に励んでまいります!」
※特に断りのない限り、画像クレジットは©JAXA