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地球の大気圏に突入した宇宙船は、たいへん厳しい熱に曝(さら)される。この熱はどうして発生するのだろうか?

超高速で大気圏に突入する機体の先端は、強烈に空気を圧縮する。その圧縮された空気中の分子は、はげしくぶつかり合って、結局、持っていた分子の運動エネルギーが熱になってしまうため(これはこすって熱くなるような摩擦熱ではない点に注意しよう)。

 軌道上を約8km/sの速度でまわっていた宇宙船は、大気に突入するとその先端部は空気を押しつぶすように圧縮する。この圧縮された空気は超高温状態になる。温度としては、圧力や空気の濃さにもよるが、1万度を越えることもあり、その時には、空気の成分は分子の状態ではなく、原子、イオン、プラズマの状態になる。

 下の図は、大気圏に再突入した機体の表面温度が、その時の速度と高度に対応して、何度になるかを理論的に計算した結果を表したものだ。

 例えば、君たちが乗っている機体が、秒速10kmで大気圏に飛び込んだ場合、ほとんど減速せずに高度50kmまで落下したとすると、その表面の温度は約3000K(2727℃)になってしまう。

 このような高温にならないためには、例えば、その機体が耐えられる上限の温度が1600K(1327℃)であれば、高度90kmあたりから、図中の1600の線上にある速度と高度の関係を保つように機体を操縦しなければならないことがわかる。

高度と速度及び表面温度との関係

※特に断りのない限り、画像クレジットは©JAXA