無重力で、勝手な方向に伸びようとする茎や根を、決まった方向に伸ばすには、どうすればよいのだろうか?
一定方向から、光を当てればよいだろう。
植物には重力屈性の他に、茎は光の方向に、根は光と反対の方向に伸びる性質もある。このような性質は光屈性(屈光性)と呼ばれており、これを利用すれば、植物を決まった方向に伸ばすことができる。
植物の成長・屈曲には、オーキシンという植物ホルモンが関係している。適度な濃度のオーキシンを与えると、植物の成長は促進されるが、高濃度のオーキシンを与えると、成長は抑制されるのである。
成長に適度なオーキシンの濃度は、植物の部位によっても異なり、茎の成長が促進される濃度のオーキシンを根に与えると、根の成長は抑制される。根にとっては高すぎる濃度だからである。

オーキシンには光と反対の方向に移動する性質がある。茎の場合、オーキシンが光の反対側に移動すると、そこが適度なオーキシン濃度となって成長が促進され、茎は光の方向に屈曲すると考えられている。
反対に、根の場合、オーキシンが移動すると高すぎる濃度になってしまい、光の反対側の成長が阻害される。その結果、根は光と反対の方向に屈曲すると考えられている。
重力屈性も同様に説明することができる。オーキシンは重力の方向(下に)に移動する。したがって、根・茎を水平にした場合、茎は上に屈曲し、根は下に屈曲するのである。
反対に、根の場合、オーキシンが移動すると高すぎる濃度になってしまい、光の反対側の成長が阻害される。その結果、根は光と反対の方向に屈曲すると考えられている。
重力屈性も同様に説明することができる。オーキシンは重力の方向(下に)に移動する。したがって、根・茎を水平にした場合、茎は上に屈曲し、根は下に屈曲するのである。
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