無重力で受精したカエルの卵は、正常に発生できるのだろうか(おたまじゃくしになるだろうか)?
正常に発生が進み、おたまじゃくしになる。
下の図は、カエルの発生のようすを示したものである。カエルやイモリなど両生類の卵は、地上で受精すると、重力の影響で皆同じ向きに並ぶことがわかっている。

生物の発生と重力とのかかわりについては、無重力での発生の研究によって解明されつつある。
両生類の卵は、卵黄が植物極側にかたよって存在しており、受精してしばらくすると、卵黄が多い側が重いため、重力のもとでは皆、同じ向きに並ぶ。これを無重力におくと、受精後もそれぞれの卵は勝手な方向を向いてしまうが、卵黄が均等に混ざってしまうことはない。卵黄や他の細胞成分の分布(極性)は重力による影響をほとんど受けていないのだ。
発生の過程では、原腸胚(げんちょうはい)の時期にやや植物極よりに原口(げんこう)が形成されるなどの違いが認められたが、神経胚の形成やその後の過程は、地上の場合と同じで、無重力でも正常に発生が進むのだ。
このことは1992年にスペースシャトルで行われた宇宙ガエルの実験でNASAのスーザという研究者が初めて証明した。
両生類の卵は、卵黄が植物極側にかたよって存在しており、受精してしばらくすると、卵黄が多い側が重いため、重力のもとでは皆、同じ向きに並ぶ。これを無重力におくと、受精後もそれぞれの卵は勝手な方向を向いてしまうが、卵黄が均等に混ざってしまうことはない。卵黄や他の細胞成分の分布(極性)は重力による影響をほとんど受けていないのだ。
発生の過程では、原腸胚(げんちょうはい)の時期にやや植物極よりに原口(げんこう)が形成されるなどの違いが認められたが、神経胚の形成やその後の過程は、地上の場合と同じで、無重力でも正常に発生が進むのだ。
このことは1992年にスペースシャトルで行われた宇宙ガエルの実験でNASAのスーザという研究者が初めて証明した。
※特に断りのない限り、画像クレジットは©JAXA