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無重力でろうそくを燃やすと、炎の形が丸くなってしまうのはなぜでしょうか

あたためられた気体が上にあがらないからです。

図1
地上でのろうそくの燃焼
図2
無重力でのろうそくの燃焼

 ろうそくが燃えるようすを、図を使いながら順をおって説明しましょう。

 固体のろうはあたためられて液体になり、図のaの部分にたまります。液体のろうは毛細管現象で芯を上がり、先端(bの部分)でさらにあたためられ、気体のろうになります。この気体のろうが空気中の酸素と反応して燃えるのです。

 あたためられた気体は膨張しており、ふつうの温度の気体より軽く、上にあがっていきます。また、周囲のあたためられた空気も、図の矢印 gs92.gif のように炎にそった流れをつくります。このため、ろうそくの炎は長くのびた形になるのです。

 無重力では、温度が高い気体とふつうの温度の気体のあいだに重さの違いがありません。したがって、あたためられた気体が上にあがることもありません。このため、炎は長くのびず、丸くなってしまうのです。

※特に断りのない限り、画像クレジットは©JAXA