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よくあるご質問
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宇宙船外で船外活動をする。宇宙船は高速で運動しているのに、宇宙飛行士は取り残されないのだろうか?

宇宙飛行士も等速度で動いているから、大丈夫である。

 宇宙船内で宇宙飛行士は、宇宙船と同じ速度をもっている。その速度は「慣性の法則」から、宇宙飛行士が船外に出ても変わらない。正確には、宇宙船とほぼ同じ軌道上を「人間衛星」として地球を周回するわけだ。

 その昔、コペルニクスが唱えた地動説を支持したガリレイが、その著書の中で、議論を展開している。天動説の支持者は、落下物体が真下に落ちることを、大地の不動の根拠としている。ところが、等速度で進む船のマストの上から落とした物体は、船が止まっているときと同じように、マストの真下に落ちる。物体は落ちる前から、船と等しい水平速度をもっているからだ。マストの真下に物体が落ちることは、船が止まっている根拠にはならない。

 電車に乗っている状態を思い出してみよう。0.5秒でも飛び上がれば、新幹線ならその間に30m近く進むが、ちゃんと飛び上がった床面に着地できる。もっとも、電車が等速度運動しているときに限るが…。

 だからといって、命綱なしでよいわけではない。わずかな「ずれ」から、次第に宇宙船から離れて、戻れなくなることはあり得る。命綱は絶対必要だ。

 命綱が切れてしまったとき、どうすれば宇宙船に戻ることができるだろう。何でも、持っているものを宇宙船と逆向きに投げればよい。「運動量保存則」から、投げた逆向きの運動量をもつことができるのだ。

命綱のしくみ

※特に断りのない限り、画像クレジットは©JAXA