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よくあるご質問
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宇宙船内で水滴を自転させると、どうなるだろうか?

不安定になり、やがて2つに分裂することがある。

 宇宙船内では、水滴は空中を漂うが、表面張力によって、シャボン玉のように球状にまとまる(図1)。

 これを2本の串を使って、重心の位置をそのままにしながら、巻きつけるようにすると、空中で自転させることができる。ところが、この自転運動は、不安定で、長続きしない。わずかな振動が拡大し、変形が始まる(図2)。

 自転軸に垂直な方向に広がると、遠心力でさらに引き延ばされる。一方で、球状にまとまろうとする働きもあるから、ヒョウタン状になり、やがて分裂してしまう(図3)。

図1
図2
図3
 この様子は、原子炉や原子爆弾の原理となる「核分裂」と似ている。

 すべての物質は原子で構成され、その性質は、原子の中心にある「原子核」で決まる。ウランは、自然界で最も大きな原子核をもっている。その中で、「ウラン235」と呼ばれるものは、92個の陽子(正の電気をもっている)と143個の中性子(電気をもたない)で構成されている。これが中性子を1個吸収すると、不安定になって、水滴のように振動を始め、2個の原子核に分裂する。これが、「核分裂」だ。

 核分裂の際には、中性子が2~3個放出され、それが他のウラン235の原子核に吸収されると、次々に核分裂が起きる。これが「連鎖反応」だ。原子炉では、連鎖反応が制御されて安定した状態で行われる。

 水滴と異なるのは、分裂片が強い放射能をもつことだ。

※特に断りのない限り、画像クレジットは©JAXA