スクリューのついた潜水艦のおもちゃは、宇宙船内でどのような動きをするのでしょうか
空気中をゆっくり前に進むが、本体はスクリューと逆向きに回転します。
潜水艦のおもちゃは、水中では、浮力の働きで浮かび、スクリューが水を後ろにかき出す反動で前に進みます。宇宙船内では無重力となるため、潜水艦のおもちゃは空気中に浮かび、スクリューは水のかわりに空気を後ろにかき出します。空気は水よりずっと軽いため、反動も少なく、ゆっくり進むことになります。
さらにどうしたことか、胴体までゆっくりと回転し出すのです。それは進行方向を軸にして、スクリューと逆向きの回転です。
これは「角運動量保存の法則」で理解できます。スクリュー(ゴムでもゼンマイでもでモーターでも、動力は何でもかまわない)が回転を始める前、潜水艦自体は全く回転していません。スクリューが回転しても胴体が逆回転すれば、全体の角運動量はゼロに保たれます。そのかわり、胴体はサイズも質量も大きいため、回転速度はゆっくりになります。
この角運動量保存則は、さまざまなところで見ることができます。たとえば、摩擦の少ない回転台や、回転いすに乗って、上半身をひねると、下半身は逆方向にねじれるはずです。ヘリコプターも、主プロペラだけで飛ぼうとすると、胴体がプロペラと反対方向にぐるぐる回り始めてしまうのです。そのために、小さな補助プロペラで回転しないように調節しています(アニメでは、頭につけたプロペラだけで真っ直ぐ飛んでたりしますが…)。
海中の潜水艦が回転しないのは、重心が胴体の下側にあり、スクリューが回って胴体が回転しようとすると、重力が回転を抑える働きをするからです。
この角運動量保存則は、さまざまなところで見ることができます。たとえば、摩擦の少ない回転台や、回転いすに乗って、上半身をひねると、下半身は逆方向にねじれるはずです。ヘリコプターも、主プロペラだけで飛ぼうとすると、胴体がプロペラと反対方向にぐるぐる回り始めてしまうのです。そのために、小さな補助プロペラで回転しないように調節しています(アニメでは、頭につけたプロペラだけで真っ直ぐ飛んでたりしますが…)。
海中の潜水艦が回転しないのは、重心が胴体の下側にあり、スクリューが回って胴体が回転しようとすると、重力が回転を抑える働きをするからです。
※特に断りのない限り、画像クレジットは©JAXA