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宇宙ではどんなラップトップコンピュータを使っているのですか

スペースシャトルやISS内では現在、非常に多くのラップトップコンピュータが使われています。昔は使われていませんでしたが、市販のコンピュータ技術の進歩が速いため、現在はこれをうまく使っています。

現在ではスペースシャトル1フライト当たり、大体10台くらいが搭載されています。機種は、市販のIBMのThinkpad を多少改造したものです。

ラップトップコンピュータ
ISSの初期段階は、IBM ThinkPad 755CとThinkPad 760ED、760XDの3機種が使われていました。
755Cはスペースシャトルでも長く使われたものであり、486プロセッサを使用していました。
760XDは1998年から使われるようになったモデルであり、Pentium MMX 160MHzのプロセッサを使用しており、ISS用にNASAが初めて調達したものでした。
また、2003年夏からISSではモバイルペンティアム4プロセッサ(1.7GHz)を搭載したThinkPad A31pが使用されています。
さらに、2009年秋からは、A31pに代わってT61が使われるようになりました。

宇宙でこのようなコンピュータを使う上での問題点は、宇宙放射線によるメモリのビット反転エラー、打上げ/着陸時の振動、それと無重量が問題になります。

また、宇宙飛行士に危害を加えないか確認するのが大変な作業です。

液晶や内蔵の電池などから有害な物質が出ないか、感電や火災を起こすことがないかなど厳しい安全審査を受けていますが、IBM社からのプレスリリースや情報によれば、ほとんど市販品同様であり、電源系をISSのコンセントが使えるように改造しているのが一番の特徴です。

これらの機種は事前に試験飛行をおこない、問題なく作動することを確認してから実用として使っています。

※特に断りのない限り、画像クレジットは©JAXA