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ぷろぐれすほきゅうせん

プログレス補給船

Progress Spacecraft

プログレス補給船は、ソユーズ宇宙船を基に改良を加えて自動化した無人の貨物輸送船です。プログレス補給船(1978年から1990年まで42機を打上げ)に太陽電池パドルを取り付けるなどの改良を行ったプログレスM(1989年初飛行)と、国際宇宙ステーション(ISS)ミッション用に改良されたプログレスM1(2000年初飛行)が使われてきましたが、2009年からはプログレスMのアナログ制御機器をデジタル化した改良型のプログレスM-○○M(2008年11月に初飛行)に、2015年12月からはプログレスMSに切り替えられています。

プログレス補給船(14P)

プログレス補給船は、これまでにサリュート6、7号およびミールへ自動でドッキングし、補給物資を輸送すると共に、スラスタを利用した軌道上昇、姿勢制御を行ってきた実績があり、ISSでも同様の役割を担っています。

改良されたプログレスMとプログレスM1は、補給物資を輸送するための与圧された「カーゴモジュール」、推進剤と与圧されたガスを含む推進剤タンクを搭載した「燃料補給モジュール」、プログレス補給船のシステム機器やスラスタがある「機器/推進モジュール」から構成されています。プログレスMの大きさは、ソユーズ宇宙船とほとんど同じですが、打上げ時の重量は少し重く7,150kgです。また、プログレスM1では7,450kgとなっています。

プログレス補給船は、カザフスタン共和国のバイコヌール宇宙基地からソユーズロケットによってISSへ向けて打ち上げられます。通常は「ズヴェズダ」(ロシアのサービスモジュール)にドッキングしますが、「ピアース」(ロシアのドッキング室)へドッキングすることもできます。

プログレス補給船の搭載能力

搭載品目 プログレスM プログレスM1
ペイロード(貨物)の搭載能力(上限) 2,350kg 2,230-3,200kg
与圧ペイロードの重量(最大) 1,800kg 1,800kg
搭載できる水の重量(最大) 420kg *
搭載できる空気、酸素の重量(最大) 50kg 40kg
搭載できる推進剤(最大) 850kg 1,700kg
ISSでリブーストなどに使用できる余分な推進剤 250kg 185-250kg
搭載できるゴミの量(帰還時) 1,000-1,600kg 1,000-1,600kg
搭載できる廃水 400kg *
搭載できるペイロードの容積 6.6m3 6.6m3

注:源泉資料により値は異なります。
*: カーゴモジュールに搭載スペースがあり、水の容器が確保できていれば、運用要求に応じて自由に搭載量を変更することができるため、特に重量は定義されていません。

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※特に断りのない限り、画像クレジットは©JAXA