ソユーズ宇宙船
ソユーズ宇宙船はロシアが開発した有人宇宙船で、1967年に初飛行が行われました。 ISS計画に使用するために設計変更を施した「ソユーズTMA」、「ソユーズTMA-M」と改良を重ね、2016年からは「ソユーズMS」が使用されています。
ソユーズ宇宙船は、カザフスタン共和国のバイコヌール宇宙基地からソユーズロケットにより打ち上げられ、クルーを国際宇宙ステーション(ISS)に輸送します。ソユーズ宇宙船には3人まで搭乗する事ができます。2000年11月にISSへ最初のクルーを輸送して以来、少なくともひとつのソユーズ宇宙船を、常にISSに結合させたままにしており、緊急帰還船の役割を果たしています。そして、次のソユーズ宇宙船が次期滞在クルーを乗せてISSに到着するまで、帰還の出番を待っています。ソユーズ宇宙船の軌道上運用寿命は200日間であるため、約半年ごとに任務を交代する事になります。
ソユーズ宇宙船がISSにドッキングする時、クルスと呼ばれる自動ドッキングシステムにより、接近からドッキングまで自動で行われます。もちろん手動操作に切り替えることも可能です。ソユーズ宇宙船が打ち上げられてからISSにドッキングするまでは2日間(2013年からは6時間でのドッキング方法も採用開始)かかりますが、地上への帰還は3時間半にも満たない時間で帰還し、カザフスタン共和国に着陸します。
ソユーズ宇宙船はISSに結合する「軌道モジュール」、クルーが打上げ、帰還時に搭乗する「帰還モジュール」と、通信機器や姿勢を保つためのエンジンなどを搭載する「機器/推進モジュール」の3区画が連結しており、帰還時には大気圏の手前ですべて分離して帰還モジュールのみが地球に戻ってきます。
関連リンク
※特に断りのない限り、画像クレジットは©JAXA