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ISSの運用と各国の果たす役割
ISS
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宇宙に浮かぶその基地は、
15の国がひとつのチーム。

国際宇宙ステーション(ISS)は、1998年に宇宙での建設が始まり、2011年7月に完成しました。2000年11月からは3名の宇宙飛行士がISSに滞在を開始し、現在6名体制で運用を行っています。

米国がISS全体の運用について調整を行い、米国、ロシア、日本、欧州(ESAの11ヶ国)、カナダの各国・機関がそれぞれ開発したISSのシステムや装置を、責任をもって運用します。

©JAXA/NASA

各国機関の果たす役割

ISSは軌道・姿勢制御や電力、内部環境などをコントロールする「システム運用」と、搭載されている研究実験用の各種機器をコントロールする「実験運用」のふたつの面から運用されます。

ロシア以外の国際パートナとISS間の通信連絡は、米国のホワイトサンズ地上局と米国のデータ中継衛星(TDRS)を経由して行われます。ロシアはロシア国内の衛星追跡局を活用し、ISSとの直接交信が可能な時間帯にのみISSとの通信連絡を行い、TDRS はバックアップとして使用します。

米国:アメリカ航空宇宙局(NASA)

ケネディ宇宙センター ©NASA

米国は国際宇宙ステーション(ISS)の運用をNASAのジョンソン宇宙センター(JSC)、マーシャル宇宙センター(MSFC)、ケネディ宇宙センター(KSC)、ホワイトサンズ地上局の4カ所の施設で分担して実施します。

ジョンソン宇宙センターはテキサス州ヒューストンにあり、ISSの米国部分の「システム運用」を行います。また、筑波宇宙センター、ESAのコロンバス宇宙センター、モスクワ郊外のミッションコントロールセンターとも連絡をとり、ISS全体のシステム運用についての総指揮もとります。

さらに、米国の実験運用計画を立案すると共に、ブラジル、カナダ、イタリアの実験計画立案を支援し、これらの計画をマーシャル宇宙センター(MSFC)に引き渡します。

ロシア:国営宇宙公社ロスコスモス(ROSCOSMOS)

宇宙飛行管制センター(ツープ)の管制室 ©NASA/Joel Kowsky

ロシアにおける国際宇宙ステーション(ISS)運用は、国営宇宙公社ロスコスモス(State Space Corporation: ROSCOSMOS)で行われます。

ISS計画に参加する国際パートナーがISSの実験棟など一部を製作するのとは異なり、ロシアがISS計画で開発するザーリャ、ズヴェズダ、その他のISSを構成する部分は、それらだけでも独立した宇宙ステーションとしての機能を持っています。そのためロシアは自分で開発したシステムについては自己の判断の下に運用することになっています。ロシアのこのような活動全体のコントロールはモスクワ郊外コロリョフの宇宙飛行管制センター(ツープ※1)で行われます。

※1:ロシア語のSPACEFLIGHTS CONTROL CENTER の頭文字TsUPに由来します。

欧州:欧州宇宙機関(ESA)

ドイツ航空宇宙センター コントロールルーム ©ESA

欧州宇宙機関(ESA)の11ヶ国が、ISS計画に参加しています。ドイツ航空宇宙センター(German Aerospace Center: DLR)の宇宙運用センター(German Space Operations Center: GSOC)で、「コロンバス」(欧州実験棟)のシステムの制御と監視、ヨーロッパ各地で行われる実験運用の調整、通信網の運用などの業務を行います。またISSの運用期間にわたり、これらの業務についての計画立案と調整も行います。

欧州補給機(Automated Transfer Vehicle: ATV)はアリアン5 ES ATVロケットにより打ち上げられ、ISSに最大約7.7トンの実験装置、食料、空気、酸素、窒素、水、推進剤などを運びます。またISSの軌道を上昇させるリブーストを行うためにも使用されます。ATVはISSから切り離されると大気圏に突入して焼却させることになっており、このときISSで不要になった最大6.3トンの物資を搭載して、本体とともにゴミを処分するためにも使用されます。

日本:宇宙航空研究開発機構(JAXA)

「きぼう」運用管制室の様子

「きぼう」日本実験棟の「システム運用」と「実験運用」は筑波宇宙センターで行います。筑波宇宙センターと「きぼう」との通信は、原則として米国のデータ中継衛星(TDRS)を経由して行います。

また国際宇宙ステーション(ISS)へ物資を輸送するために、JAXAは宇宙ステーション補給機(H-II Transfer Vehicle: HTV)と呼ばれる軌道間輸送機を開発し、種子島宇宙センターからH-IIBロケットを使用して9号機まで打ち上げました。
現在は次世代宇宙ステーション補給機(HTV-X)を開発中です。

カナダ:カナダ宇宙庁(CSA)

カナダ宇宙庁のマルチミッションコントロールセンター ©CSA

カナダにおける国際宇宙ステーション(ISS)運用は、カナダ宇宙庁(CSA)で実施します。

カナダは、ISSの移動式ロボットアームシステム(Mobile Servicing System: MSS)を開発することでISS計画に参加しています。

カナダの実験運用は、独自の微小重力科学計画(Microgravity Science Program: MSP)に基づいて、企業や大学などに参加の機会を提供して、実施計画を推進しています。米国のNASAジョンソン宇宙センター(JSC)での調整を経て、ここからNASAマーシャル宇宙飛行センター(MSFC)に実験スケジュールが送られ、さらに調整された上で、ISS内で実験が実施されます。