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J-SSOD

JEM Small Satellite Orbital Deployer: J-SSOD

小型衛星放出機構は、CubeSat規格(10cm×10cm×10cm:これを1Uと呼び、その2倍の2Uと、3倍の長さになる3Uサイズまで収納可能)の超小型の人工衛星を、「きぼう」日本実験棟のエアロックから搬出して放出機構で打ち出し、軌道に乗せるための仕組みのことです。
J-SSODは、衛星搭載ケース、分離機構などから構成されており、親アーム先端取付型プラットフォーム(Multi-Purpose Experiment Platform: MPEP)の上に取り付けられます。

小型衛星放出機構(J-SSOD)
MPEP/J-SSODは、日本が開発したもので、2012年10月と2013年11月に計9機の放出を成功させました。この有効性を認識したアメリカは、商業目的に利用するため、より大型の放出機構を開発しました。日本の機構の場合、当初は3U×2本の計6U分の衛星までしか放出できませんでしたが、2017年からは12Uまで能力を強化し、今後も最大48Uにまで対応させていく予定です。米NanoRacks社が開発したNRCSD(NanoRacks CubeSat Deployer)をMPEPに設置した場合は、6U×8本の計48U分の衛星を放出できます。3Uサイズの衛星であれば16機、1Uや2Uサイズを混載すればさらに多くの衛星を放出できます。NRCSDを使った放出は2014年2月から行われるようになりました。

アメリカでは、「きぼう」のエアロックのサイズを最大限利用して、さらに大型の衛星放出も行っており、2014年11月29日にはSpinSatという直径56cm、重さ57kgの球体を放出しました。この放出に使われた機構はサイクロップス(Cyclops)というNASAが開発した装置で、「きぼう」ロボットアームの先端に取り付けられた子アーム(SFA)で把持されて、放出方向に向けられました。

2018年6月にはヨーロッパのRemoveDebrisという約100kgの小型衛星(サイズは65cm×65cm×72cm)が放出されました。「きぼう」のエアロックを通せるサイズには制約があるため、これが最大のものになります。

2020年11月26日現在、「きぼう」を利用して放出した衛星数は計267機に達しています。

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