おうしゅうほきゅうき
欧州補給機
Automated Transfer Vehicle: ATV
欧州補給機(Automated Transfer Vehicle: ATV)は、水、空気、酸素、推進剤、与圧貨物などを国際宇宙ステーション(ISS)へ定期的に運搬することを目的とした、欧州宇宙機関(ESA)が開発した無人の輸送機です。
ATVはアリアン5ロケットにより、南米フランス領ギアナのクールー宇宙基地から打ち上げられます。ISSにドッキングする際は、ISSの後方より接近し、「ズヴェズダ」(ロシアのサービスモジュール)後部のドッキングポートへ自動でドッキングします。
ドッキング中には、搭載物資の移送作業がISSクルーにより行われます。また、ATVに搭載している推進剤を使用してISSのリブースト(軌道上昇)を行うとともに、ISSの姿勢制御を行います。ISSへの物資補給を終えた後は、ISSの不要品を搭載してISSから分離し、大気圏へ再突入して投棄されます。
ATVは、2015年2月にATV-5ミッションが終了したことでプロジェクトは終了しました。計5機のISSへの補給で終わり、以後、欧州宇宙機関(ESA)はNASAのオリオン宇宙船のサービスモジュールの開発・製造を行う事で、ISS運用経費の負担をまかなっていきます。
ドッキング中には、搭載物資の移送作業がISSクルーにより行われます。また、ATVに搭載している推進剤を使用してISSのリブースト(軌道上昇)を行うとともに、ISSの姿勢制御を行います。ISSへの物資補給を終えた後は、ISSの不要品を搭載してISSから分離し、大気圏へ再突入して投棄されます。
ATVは、2015年2月にATV-5ミッションが終了したことでプロジェクトは終了しました。計5機のISSへの補給で終わり、以後、欧州宇宙機関(ESA)はNASAのオリオン宇宙船のサービスモジュールの開発・製造を行う事で、ISS運用経費の負担をまかなっていきます。
ATVの諸元
項目 | 仕様 | |
大きさ | 全長 | 9.794m |
直径 | 4.48m | |
太陽電池パネル含めた全幅 | 22.281m | |
打上げ時の最大重量 | 20,750kg | |
補給品の搭載能力(計7,667kg) | 水の最大重量 | 840kg |
空気(酸素、窒素、空気)の最大重量 | 100kg | |
ISSへの補給用推進剤の最大重量 | 860kg | |
リブースト用の推進剤の最大重量 | 4,700kg | |
上記補給品を除くドライカーゴ(乾貨物)の重量 | 1,500~5,500kg | |
不要品の搭載能力 | 6,300kg |
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