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有人宇宙技術部門について
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部門長挨拶

2024年4月より、有人宇宙技術部門長を命じられました。どうぞよろしくお願い申し上げます。

有人宇宙技術部門の1丁目1番地は、国際宇宙ステーション・「きぼう」日本実験棟です。2009年に完成した「きぼう」日本実験棟も15年が経過しました。その間、震災や新型コロナなど苦しい時期もありましたが、それでも一日も休まず確実な運用を続けてきました。そして今日も、微小重力などの特殊な環境と生命科学や物質物理科学などの最先端の「きぼう」の実験施設を活かし、学術界や産業界の様々な研究などに活用いただき、また宇宙先進国以外の国にも宇宙利用の機会を提供しています。
更に、部門では、新しい補給船HTV-Xを開発中です。2009年から2020までの間に9回、国際宇宙ステーションへの物資輸送を行った「こうのとり」の後継機で、これによって、これからもJAXAは、国際宇宙ステーションの活動を支えます。もちろん、日本人宇宙飛行士も、ご存じの通り活躍中です。

2024年4月、盛山正仁文部科学大臣とビル・ネルソンNASA長官との間で「与圧ローバによる月面探査の実施取り決め」の署名がなされました。JAXAが開発する有人与圧ローバーは、宇宙服なしで搭乗し月面を移動する世界初・唯一の月面走行システムです。更に、この取り決めに、国際宇宙探査計画「アルテミス計画」において、私たちの仲間である日本人宇宙飛行士2名が、そんなに遠くない将来に、月に降り立つ日が来ることが示されました。これは、これまでの「きぼう」や「こうのとり」の開発、利用・運用を通じて見せた日本の技術やTeam Workを世界のパートナーが信頼してくれた証だと信じています。

部門では、有人与圧ローバー以外にも、持続的な月面探査に向けた中継基地としての月周回有人拠点(Gateway)の居住に必要な機能の開発、月面を無人で走行可能な探査機(LUPEX)の開発や、月惑星探査につながる様々な研究開発等を行っています。これらひとつひとつを確実に実現することで信頼に応えていくことが、私たちの使命だと思っています。

このような取り組みを役職員一丸となって進めることにより、人類の幸福、発展に貢献していく所存です。有人宇宙技術事業にご理解を賜り、引き続き応援、ご協力いただければ幸いです。

国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構
有人宇宙技術部門長
松浦 真弓

組織図

※特に断りのない限り、画像クレジットは©JAXA