宇宙環境ががん治療薬の効果に与える影響の解明

更新 2024年3月29日

Space Cancer Therapeutics

準備中
研究目的 近年の宇宙開発の進捗により、将来の中長期的な有人宇宙飛行の実現の可能性も高まりつつあります。それに伴い、宇宙飛行の際に発生する疾患の制御法の研究が大きな課題となっています。研究代表者らは最近、膵がん患者の遺伝子型を模倣したショウジョウバエを作出し、その腫瘍形質に対するがん治療薬の効果を擬似微小重力が減弱させることを予備的に見出しました。そこで本研究では、重力変動ががん治療薬の効果に及ぼす影響とその分子機序を、「きぼう」での実験と地上実験にて個体レベルで解析します。
宇宙利用/実験内容
  • 膵がん遺伝子型モデルショウジョウバエの胚をがん治療薬を含む餌の上に産ませ、換気付き容器に入れ24℃環境で打ち上げます。
  • 軌道上で24℃環境で14日間飼育後、-95℃で凍結回収し、薬効や遺伝子発現の変動などを解析することで、薬効を規定するシグナルネットワークを解明します。
  • これらの知見に基づき、薬効変動を人為的に制御する新規がん治療法を開発します。
期待される利用/研究成果 将来の宇宙旅行では、地上におけるがん治療法が十分に活用できない可能性があります。本研究では宇宙環境でこの予備的結果の再現性を確認するとともに、この効果減弱の分子機序を解明し、宇宙空間でも有効ながん治療戦略の創出を図ります。
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宇宙環境ががん治療薬の効果に与える影響の解明 [ pdf: 657.7 KB] 72745

園下 将大 SONOSHITA Masahiro

北海道大学


国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構
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