ビスフォスフォネート剤を用いた骨量減少・尿路結石予防対策に関する研究

更新 2022年4月12日

BisphosphonatesBisphosphonates as a Countermeasure to Spaceflight-Induced Bone Loss

完了
宇宙利用/実験期間 2009年 ~ 2017年
研究目的 ビスフォスフォネートという骨粗しょう症の治療薬を予防的に使い、骨が弱くならないかどうかを見る研究です。
宇宙利用/実験内容 NASAとの共同研究です。ビスフォスフォネート製剤を服用して運動した場合と、運動のみの場合とを比較し、宇宙滞在中の骨量減少の予防効果を明らかにします。また、ビスフォスフォネート製剤が腎結石の形成を抑制することができるかどうかも確認します。
期待される利用/研究成果

ビスフォスフォネートは骨粗しょう症の予防に効果あり

薬剤を服用しない宇宙飛行士は、無重力環境下では骨の吸収(骨が減っていくこと)が進み、骨の形成(骨が作られること)は増えないため、骨粗しょう症患者の10 倍の速さで骨量は減少し、カルシウム成分は骨から血中そして尿の中に溶け出しました。 これに対して、ビスフォスフォネートを服用した宇宙飛行士では、骨の吸収が抑えられて骨量と強度は維持され、さらに尿中のカルシウム排泄も抑えられました。この結果により、ビスフォスフォネートが宇宙飛行による骨量減少と尿路結石のリスクを減らすことが確認できました。
宇宙飛行士の骨量減少対策には、栄養、運動、および薬剤の3つが重要です。適切な栄養、効果的な運動、および薬剤を予防的に活用すれば、宇宙飛行士の骨量減少は予防できることがわかりました。
関連トピックス
詳細
研究論文(Publication)

松本 俊夫 / Jean Sibonga MATSUMOTO Toshio / Jean Sibonga

徳島大学 / NASA


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