骨粗鬆症治療薬予防投与が宇宙飛行士の尿路結石リスクを低減させたという研究成果が公表されました

公開 2021年12月 3日

地上での骨粗鬆症治療薬で骨吸収を阻害するビスホスホネート製剤を国際宇宙ステーション(ISS)において予防的に服用した宇宙飛行士では、尿路結石の原因となる骨から尿中へのカルシウムの溶出と結石の成分となるシュウ酸値と尿酸値の上昇を抑制することが明らかとなりました。本研究は、宇宙飛行士の職業病ともいわれている尿路結石の予防法の発見に貢献するものと期待されます。名古屋市立大学大学院医学研究科の岡田淳志准教授(腎・泌尿器科学分野)らは、ISSに長期間滞在する宇宙飛行士にビスホスホネート製剤を投与し、尿中のリスク因子を抑えることで尿路結石を予防できる可能性を科学誌「JBMR Plus(ジェイ・ビー・エム・アール・プラス)」にて発表※1しました。

本研究は、第5回ライフサイエンス国際公募の採択テーマで、研究代表者の松本俊夫 徳島大学名誉教授のもと、JAXAやNASAを含む日米共同研究チームでおこなわれたものです。JAXAは、大島博客員研究員(元JAXA宇宙医学生物学研究室長)が中心となってNASAと宇宙実験の準備をおこない、実施しました。本研究のもう一つの成果として、宇宙での抵抗運動とビスホスホネート服用を併用することにより宇宙飛行士の骨密度を維持し骨量減少を予防できることが本研究チームから発表されています※2

宇宙実験概要

※1 名古屋市立大学 報道発表

雑誌名
JBMR Plus(ジェイ・ビー・エム・アール・プラス)
論文名
著者名
岡田淳志1* (*Corresponding author) 、松本俊夫2、 大島博3、磯村達也4、古賀正5、 安井孝周1、郡健二郎1、LeBlanc A6、Spector E7、 Jones J6、 Shackelford L 8、 Sibonga J 8
1名古屋市立大学大学院医学研究科 腎・泌尿器科学分野、2徳島大学 藤井節郎記念医科学センター、3宇宙航空研究開発機構、4東京医科大学医学総合研究所、5聖マリアンナ医科大学 薬理学、6Baylor College of Medicine- Center for Space Medicine、7KBR Wyle、8NASA Johnson Space Center
DOI
10.1002/jbm4.10550

※2

雑誌名
Bone. 2019 Nov;128:112037.
論文名
著者名
Sibonga J、 Matsumoto T、Jones J、Shapiro J、Lang T、Shackelford L、Smith SM、Young M、Keyak J、Kohri K、Ohshima H、Spector E、LeBlanc A
DOI
10.1016/j.bone.2019.07.013
発行
Epub 2019 Aug 7

 


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