宇宙旅行によって血圧や骨の厚みが変化するしくみを解明

公開 2021年11月29日
東北大学大学院医学系研究科 鈴木教郎准教授(酸素医学分野)と山本雅之教授(医化学分野)らのグループは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と筑波大学との共同研究において、2018年に「きぼう」日本実験棟で実施した第3回小動物飼育ミッション(MHU-3)※1で帰還したマウスの腎機能を詳細に解析しました。

  • 1か月間の宇宙旅行から帰還したマウスの腎臓では、血圧と骨の厚さを調節する遺伝子のはたらきが変動していることを発見しました。
  • 1か月間の宇宙旅行によって血液中の脂質が増えることを発見し、腎臓では余剰の脂質の代謝・排泄に関わる遺伝子が活性化していることを解明しました。

研究内容・今後の展望

本研究の成果から、宇宙では腎臓の遺伝子発現が変動し、血圧と骨量を変化させることが明らかになりました。また、微小重力環境では基礎的なエネルギー消費が低下するため、余った脂質を腎臓が処理することがわかりました。宇宙旅行の際に腎臓が重要な役割を担うことが示されたことから、宇宙への渡航前に腎臓の健康状態を確認したり、薬剤などで腎臓の機能を調節したりして、腎機能を管理することの重要性が示されました。

本研究で得られたデータの一部は、東北メディカル・メガバンク機構とJAXAが共同で整備する公開データベース ibSLS に登録されており、世界中の研究者がアクセスし、宇宙環境が生体に及ぼす影響の研究に利用することが可能となっています。

本研究成果は、2021年11月9日に国際腎臓学会誌(Kidney International)のオンライン版で公開されました。

論文情報

雑誌名
Kidney International
論文名
著者名
鈴木教郎、岩村悠真、中井琢、加藤幸一郎、大槻晃史、宇留野晃、三枝大輔、田口恵子、鈴木未来子、清水律子、湯本茜、岡田理沙、白川正輝、芝大、高橋智、鈴木隆史、山本雅之
DOI
10.1016/j.kint.2021.09.031

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