宇宙環境を利用した植物の重力応答反応機構および姿勢制御機構の解明

更新 2023年7月 5日

Auxin TransportStudies on gravity-controlled growth and development in higher plants using true microgravity conditions on the Japanese experiment module “Kibo” in the international space station

完了
宇宙利用/実験期間 2016年 ~ 2017年
研究目的 オーキシンの能動的な輸送能力に着目して、宇宙の微小重力環境下におけるオーキシンの輸送および蓄積、またそれらを制御している遺伝子およびタンパク質分子がどのように細胞内で分布しているかについて解析することです。この解析により、植物の「自発的形態形成」を理解し、姿勢制御のメカニズムを解き明かすことを目指しています。
宇宙利用/実験内容 ISSで、エンドウおよびトウモロコシの乾燥種子に給水して生育させ、3日間あるいは4日間育てた幼植物体を実験に使います。育った幼植物体はオーキシンの輸送をつかさどるPINタンパク質の分布をみるために化学固定・冷蔵、一部はオーキシンの輸送能力を解析する為に外部からオーキシン投与を行った上で凍結して地上に回収します。残った全ての幼植物体も凍結して地上に回収します。
期待される利用/研究成果 ISSの微小重力環境における植物のオーキシン輸送能力や、輸送を制御するタンパク質分子の細胞内分布、それを制御している遺伝子の発現を明らかにすることによって、植物の姿勢制御メカニズムを解き明かすことができます。こうして得られたさまざまな知見は、惑星探査における植物栽培、地上での植物工場等での植物の生産性の向上に繋がります。
成果報告
詳細
研究論文(Publication)

上田 純一 UEDA Junichi

大阪府立大学 名誉教授


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