国際宇宙ステーションに滞在する宇宙飛行士の身体真菌叢評価

公開 2020年3月11日

Myco, Myco-2, Myco-3Body microorganism flora evaluation

完了
宇宙利用/実験期間 2009年 ~ 2016年
研究目的 宇宙飛行士がISS滞在中に呼吸することによって体内に取り込む、あるいは環境中の空気にさらされることで皮膚に付着する微生物叢(びせいぶつそう)の変化を評価する実験です。
宇宙利用/実験内容 飛行前、飛行中、飛行後に、宇宙飛行士の皮膚、鼻腔粘膜、咽頭粘膜、喀痰からサンプルを採取して、微生物叢変化について解析します。
長期宇宙滞在中の、微生物によって健康が損なわれないようにするための予防技術を開発したり、宇宙飛行士にとって最も効果的な除菌法を開発したりするためのデータを集めることができます。実験のデータは、将来の宇宙飛行士のための医学管理に役立ちます。
期待される利用/研究成果

宇宙で採取したサンプルから菌の培養に成功

スペースシャトルの宇宙飛行士10名、およびISS長期滞在の宇宙飛行士10名からのサンプル採取が終了し、現在解析作業が進行中です。一部のサンプルは軌道上から冷蔵回収して、培養検査を実施しました。軌道上で採取したサンプルから生きた菌を培養することで、軌道上における菌の性質や状態を解析でき、科学上・運用上有用な情報が得られます。今後は培養検査に引き続き、詳細な遺伝子検査を実施していきます。

皮膚については、マラセチアの中でも様々な菌種があるため、構成菌種の比率変化も解析していく予定です。今後は統計学的な検証を含め、データの解析を進めていきます。

研究論文(Publication)

向井 千秋 MUKAI Chiaki

JAXA


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