宇宙医学実験支援システムの機能検証

公開 2020年3月11日

ODK, ODK2Evaluation of Onboard Diagnostic Kit

完了
宇宙利用/実験期間 2011年 ~ 2012年
研究目的 軌道上で取得した医学実験データを宇宙医学実験支援システムに取り込み、システムの操作性、データインターフェースの信頼性等に係わる機能検証を行います。これにより、今後の軌道上における運用へ向けたシステムの運用性の確認、課題抽出を行います。
宇宙利用/実験内容 宇宙医学実験⽀援システムは、⼩型⾼性能の様々な医療機器から取得した医学実験データを軌道上で統合管理し、簡易分析を可能とするシステムです。
期待される利用/研究成果

軌道上での電⼦カルテを実現

【医師でもある宇宙⾶⾏⼠滞在時】
滞在中3回にわたり、電⼦聴診器、パルスオキシメータ、脳波計などの各種医学機器で取得した医学データをノートパソコンに取り込み、医師でもある宇宙⾶⾏⼠が操作のしやすさ、⾒やすさなどシステムの評価を⾏いました。リアルタイム問診では、宇宙⾶⾏⼠と地上の医師とが電⼦カルテを同時に⾒ながら、医師の視点から意⾒交換を⾏いました。⼀連の検証実験を通じて、⾶⾏中の健康状態の⾃⼰把握や医学データ管理への活⽤の目処が⽴った⼀⽅で、いくつかの改善提案が出され、ソフトウェアシステムの修正を⾏うとともに追加の機器(⾎圧計、体温計、筋⼒測定器)もISSに搭載することにしました。

【一般の宇宙⾶⾏⼠滞在時】
滞在中3回(簡易機器は5回)にわたり、各種医学機器で取得した医学データをシステムに取り込み、医学の専門家ではない⼀般の宇宙⾶⾏⼠の視点からシステムの評価を⾏い、より分かりやすくするために電⼦カルテの画⾯や操作の⼿順を修正しました。また、前回は実施できなかった電⼦聴診器を⽤いたリアルタイム聴診実験を⾏い、ISSで測定した⼼⾳が非常にクリアに地上で聞こえることが初めて確認できました。

詳細
宇宙での健康診断(遠隔診断システム)。医療機器データが集約管理される。

向井 千秋 MUKAI Chiaki

JAXA


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