公開 2025年4月 9日

「きぼう」利用マウスサンプルシェアテーマ「微小重力が消化管鉄吸収へ与える影響の解明」において、徳島大学大学院医歯薬学研究部薬理学分野・池田康将教授(研究代表者)らは、ISSの「きぼう」で月面重力1/6Gを人工重力で模擬して飼育されたマウスの消化管鉄吸収について解析しました。その結果、月面相当の重力環境において、十二指腸の鉄量が減少するとともに、DMT1、FPN、FTHといった鉄輸送体・鉄保持タンパクの遺伝子・タンパク質発現も低下していました。さらに、十二指腸絨毛のマクロファージの減少と杯細胞の増加が認められました。このことから低重力環境では、消化管鉄吸収が低下することが示唆されました。
本研究の成果は、Life Sciences in Space Research誌に掲載されています。(論文情報)
論文情報
雑誌名
Life Sciences in Space Research
論文名
著者名
Ikeda Yasumasa, Funamoto Masafumi, Yamamoto Mizuho, Hai Du Ly-Nguyen, Imanishi Masaki, Tsuchiya Koichiro
DOI
10.1016/j.lssr.2025.03.007
関連リンク
- 2022年度「きぼう」利用マウスサンプルシェアテーマ募集の選定結果について(2023年03月10日)
- 【研究室】徳島大学大学院医歯薬学研究部 医学域 医科学部門 生理系 薬理学分野
- 【参考】この研究に関する大学掲載 (研究について、低重力環境における鉄代謝変容の研究(5))