「きぼう」利用ミッションが2024年のISS Research Awardsを受賞!

公開 2024年9月20日

"ISS Research Award"は、国際宇宙ステーション(ISS)で優れた成果をあげた研究やイノベーションに対する表彰です。毎年米国で開催されるISS Research and Development Conference(ISSRDC:ISS National Laboratory, NASAおよびAmerican Astronautical Societyが主催するISSに関する世界最大の会議)の中で受賞者の発表と表彰式が行われ、2024年はCompelling results賞として「MAXI」が表彰されました。
JAXAがかかわるミッションとしては、2016年以降9年連続の受賞となり、日本のISS利用活動が継続して高いレベルにあることが示されています。

ISSRDC2024の2日目に行われた授賞式の様子は、YouTubeで視聴できます

授賞式の様子(2024年7月31日@米国ボストン)中央: MAXIチーム 東京工業大学 河合誠之 名誉教授

受賞の詳細

MAXI
  •  受賞者  MAXIチーム 三原建弘(理化学研究所)
  •  受賞理由 
    • 全天X線監視装置(MAXI)によるX線天文学の分野への顕著な貢献、15年にわたる継続的かつインパクトの大きな成果創出
MAXIチーム 理化学研究所 三原建弘 専任研究員

ISS初の天文ミッション全天X線監視装置(MAXI)は2009年の設置以来、観測を継続しており、35個のX線新星(そのうち14個はブラックホール連星)の発見、全天約900個からなる21世紀の新X線星カタログの発表などを行ってきました。
その中には、急速新星爆発の初検出、26年ぶりに目覚めた大質量ブラックホールの速報、巨大ブラックホールによる恒星の潮汐破壊現象の発見、千年に一度の大ガンマ線バーストなどのトピックスもありました。
またこの15年の間には、提案時の想像を超えた時代の進歩があり、MAXIもそれと共に進化してきました。2015年からの重力波対応天体の出現とX線上限値の報告、インターネット網の発展によるISSのリアルタイム性を活かしたガンマ線バーストやX線新星の速報およびワールドワイドな追観測、そしてISSへのNICER装置(NASAの高精度X線望遠鏡)の設置からMAXI-NICER即時追観測システム(OHMAN)の開始などです。
このたびの賞は、MAXIよくやった賞ではなく、進化し続けるMAXIへのエールだと受け取り、よし2030年までがんばるぞと肝に銘じています。

(三原建弘 理化学研究所 専任研究員)


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