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推進系の動応答特性評価

新型宇宙ステーション補給機(HTV-X)の推進系は、ISS側から求められる安全性の要求を満足しつつ、低コスト化を実現するため、以下の特徴を有しています。

  • 宇宙ステーション補給機「こうのとり」(HTV)と同じ調圧ブローダウン方式の2液推進システムを採用
  • メインエンジンを無くして機体中央にRCSスラスタ(国産120Nスラスタ)を集中配置し、軌道制御と姿勢制御を同一システムで実施
  • 3つの配管系統(A系/B系/C系)のそれぞれに8基のスラスタ(合計24基)を有し、運用フェーズに応じてスラスタを組み合わせて使用

このような特徴を有するHTV-Xにおいて推力の大きいスラスタを複数同時噴射するためには、配管内の非定常圧力特性を把握し、安全かつ効率の良い推進系システムを設計する必要があります。
この技術課題に対し、HTV-Xでは、推進系システム全体でのシステム燃焼試験(大規模かつ高コスト)を実施することなく、数値シミュレーションによる非定常圧力解析と、解析精度を向上させるための模擬試験(推薬供給系のバルブ作動時の動応答特性評価試験)により取り組み、推進系システム設計を確立していきます。

写真は今回実施した動応答特性評価試験の様子です。